「YouTubeで見た」胴体着陸に成功、車輪が出ないトラブルで冷静に対応。

2010/06/05 12:00 Written by Narinari.com編集部

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目的地に早く到着でき、日常では見られない景色を眺められるのは空の旅の魅力だが、一方でちょっとしたトラブルが起きようものなら、命の危険にさらされるのが飛行機の怖さとも言える。先日、地中海に浮かぶ島に休暇で訪れようとしたドイツの医師は、自ら操縦する軽飛行機のトラブルに遭遇した。着陸間際に車輪が出ない緊急事態で、この医師は「YouTubeで1回見たことがある」胴体着陸を敢行。冷静な対応で飛行機は見事着陸に成功し、同乗者ともども無事に地上に降り立ったという。

英紙デイリー・メールなどによると、このトラブルを乗り切ったのは、ドイツ・デュッセルドルフで医師をしているKlaus Gerechtさん。6月1日、Gerechtさんは休暇を過ごそうと仲間2人を乗せて、自ら操縦する軽飛行機で地中海に浮かぶフランス領コルシカ島へ飛び立った。順調なフライトを経て、いよいよコルシカ島のフィガリ・サド・コース空港に近付いたとき、トラブルが発生する。着陸間際にして機体から車輪が出なかったのだ。

空の上でトラブルが起きてしまっては、周囲から助けを得ることも不可能。Gerechtさんは車輪を出すことを諦め、胴体着陸を試みようと決心した。それは、彼のフライト人生の中でも初めての経験。上手に胴体着陸ができるかどうかは“賭け”だったという。しかし、そこは日頃冷静な判断が求められる医師。持ち前の頭と度胸が彼らの命を救うことになる。

Gerechtさんは「幸運にも以前に1度、YouTubeで胴体着陸しているのを見た」(デイリー・メール紙より)という記憶を頼りにいざ決行。燃料をなくすため約1時間にわたって飛行機が空港上空を旋回する間、連絡を受けた地上では職員が滑走路に消火剤を撒くなど着陸に向け準備を進めた。

そして状況が整い、軽飛行機はついに着陸態勢に。エンジンを切って地面に接触すると、少し揺れはしたものの無事に停止したという。そして待機していた空港職員の助けを借りて、Gerechtさんと仲間2人は再び地上に足を付けることとなった。

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