結婚した夫婦の父は同一人物だった、夫の母との“再会”で衝撃の事実知る。

2010/06/01 10:25 Written by Narinari.com編集部

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運命の人と出会い、順調な交際を経て結婚に至るなら、それはお互いにとって非常に幸せなこと。しかしアイルランドのある夫婦は、幸せな結婚生活を送っていた最中に、思わぬ形で運命に潜んでいた過去が紐解かれ、衝撃の真実を知ってしまった。ナイトクラブで知り合って恋に落ち、現在は5歳になる男の子もいるこの夫婦。実は父親が同一人物と分かり、4月に行われたDNA鑑定からも異母兄妹の関係にあると断定されたのだ。さまざまな偶然も重なった結果、今になって明らかとなった真実に、2人ともショックを受けているという。

今後の影響に配慮し、“ジェームズ”と“モーラ”という仮名を付けられた2人。今から7年前、2人はともに友人たちと訪れたナイトクラブで知り合ったという。このとき、2人は「約100マイル(160キロ)離れた場所で生活していた」(英紙デイリー・メールより)だけでなく、ナイトクラブも2人が住む街とは関係のない場所にあったというから、出会いはまさしく運命的だ。すぐに恋に落ち、1週間後にはお互いの将来を感じあった2人は順調に交際を続け、2年後にはモーラさんが妊娠。ジェームズさんはモーラさんの住む街に引っ越して一緒に生活を始め、その年の終わりにマークくんという男の子を授かる。

モーラさんの両親や兄弟とも打ち解け、順調な夫婦生活を送るジェームズさんだったが、彼は1つだけ不安材料を抱えていた。それは、「モーラと出会う数年前から疎遠になっていた母親」(アイルランド紙アイリッシュ・タイムズより)の存在。結婚式にも来なかったという母親を、ジェームズさんは「いつも間違った行動をする」(デイリー・メール紙より)と軽蔑していた。その思いは、両親の愛情に満たされなかった幼少期時代から持ち続けていたらしい。

子ども時代、クリスマスに「何ももらえなかった」と話すジェームズさん。「(殴られるから)彼の前で泣けなかった」という父親のヴィンセントさんは、ジェームズさんが10歳前後のときに家を出て行ってしまう。それ以来、母カーメルさんとの間にも隙間ができてしまい、自立したジェームズさんとはやがて疎遠に。しかし、家族の愛情を知るモーラさんが母親と和解するよう勧めていたそうで、昨年のクリスマスイブの日、彼はカーメルさんと久々に顔を合わせる。だが、皮肉にもこの“再会”が、悲しい真実を知るきっかけとなってしまった。

息子の嫁となったモーラさんについて、いろいろな質問をしていたカーメルさんは、彼女の父親の名前を聞いた瞬間に顔色が一変。「ヒステリックに」なり、そのまま部屋に閉じこもってしまい、ジェームズさんは仕方なく家を後にした。数日後、母の電話でその理由を知り、耳を疑ったそうだ。

実は母カーメルさんが19歳のとき、モーラさんの父親であるトムさんと交際。短い期間で別れたものの、そのときお腹にはジェームズさんを身ごもっていた。ところが、妊娠の事実はトムさんには知らせず、すでに交際を始めていたヴィンセントさんを父親として出生証明書に登録したという。

数年後、事実を知ったトムさんはカーメルさんを相手に、息子との交流や保護を求めて裁判を起こしたが、「ジェームズさんを動揺させる」と裁判所は却下。裁判の過程でもカーメルさんは「トムさんが父親」と認めたものの、書類の変更は行われずに、裁判所はジェームズさんの父親はヴィンセントさんとの判断を下した。

その後、結婚して家庭を築いたトムさんにモーラさんという娘が生まれ、何の因果か、娘はジェームズさんと恋に落ち、夫婦に。4月に行われたDNA鑑定の結果ではっきり兄妹と証明された2人はショックを受け、トムさんはカーメルさんとの過去を2人に話したという。

ジェームズさんは「モーラを兄妹として見られない」と胸中を吐露。2人の間に産まれたマークくんのためにも、今後も今まで通りの夫婦としてやっていきたいそうだ。今回、ジェームズさんがこの話を公にしたのは、父親を裁判所が決めてしまう法律に問題があると訴えたかったからだという。そしてこの話題を伝えているアイリッシュ・タイムズ紙は「本当の犯罪者は、アイルランドという国」と断じている。

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