「万病に効く」と中国で子どもの尿を販売、3万円近い高額な商品も。

2010/05/18 12:55 Written by Narinari.com編集部

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例えば生死を分ける状況などでない限り、普通は尿を飲もうとする人はいない。排泄したものを口に入れるのは大きな抵抗を感じるが、かつては「健康になる」「病気が治る」と、民間療法で話題になったことはあった。現在の様子を見る限り、日本に広く定着することはなかったが、中国では飲尿療法は一部で健在のようだ。中国最大のショッピングサイト「タオバオ(淘宝網)」(//www.taobao.com/)では、子どもの尿を売る個人やお店が複数見られ、下は約270円から、高いものは約2万7,000円で販売されている。

この話題は中国英字紙の環球時報(グローバル・タイムズ)が伝えたもの。同紙は飲尿行為を「奇妙」としており、中国でも決して一般的な行動というわけではない。しかし、ショッピングサイトで販売している人たちは、特に小さな男の子の尿が「いろいろな病気、がんでさえ治せる」と主張。一方で、環球時報は「飲尿は健康を害する可能性がある」との医師のコメントを紹介し、売り主の主張を疑問視する姿勢を見せている。

タオバオには、男の子の赤ちゃんの写真を使って“健康飲料”との触れ込みで販売する人や店が約15件ほど存在。売り主の所在地も北京や上海、広東省などさまざまだ。環球時報では、タオバオで1,999元(約2万7,000円)の値段を付けて販売していた、ドン・チャンヨンさんという売り主に話を聞いている。

ドンさんは、母乳で育てている生後10か月の赤ちゃんの尿30ミリリットルを、1,999元で販売。彼は、これを飲むと「頭痛からがんまですべてを治療してくれ、さらに胃や腎臓を養う」と主張している。母親と赤ちゃんは、空気が新鮮で汚染されていない田園地帯に居住しており、養育環境は文句なし。そして、販売するための尿は「5歳未満でなければならない」そうで、子どもが大きくなるほど価値は下がっていくという。そのためドンさんが販売している赤ちゃんの尿は1,999元と高めの価格設定となっているようだ。

ただし、ドンさんの場合、問い合わせはあっても販売実績はゼロ。「高いと言われた」からか、現在は値段を価格を66元まで大きく下げ、女の子の赤ちゃんの尿で販売を続けているが、売れないのは値段の問題でもないのかもしれない。30元(約400円)で販売しているほかの店をのぞいてみると、ここ1か月で1件販売したとの記録が残されているが、そのほかは値段に関わらず軒並み販売ゼロの状態だ。環球時報は「一部の買い手は、これらの店を嫌がっている」とも伝えている。

それでも売り主たちは、科学的根拠は不明ながらも熱心な商品説明を掲載して販売に躍起。「温かな水やスープに2滴」入れてかき混ぜ、服用すると病気に効くとし、本当かどうかは分からないものの、その昔「80歳を超えた人が、40歳のように見えた」という例も紹介している。

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