「3Dポルノ観て妊娠」ウソ記事で謝罪、“架空”と注記も瞬く間に世界へ。

2010/05/15 11:59 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


映画「アバター」の世界的なヒット以降、その言葉を目にしない日がないほど、世の中には“3D”に関する話題が溢れている。多くはエンターテインメントやテクノロジー、経済分野の話だが、先週、ブラジルのあるサイトが伝えたのは、かなり毛色の異なるものだった。それは「3Dのポルノ映画の影響で妊娠した」と主張する米国の女性が現れたという摩訶不思議な話だ。

この話題は、ブラジルのサイト「Sensacionalista」が5月4日付で伝えたもの。該当する記事の内容はこうだ。米軍の兵士として働き、イラクに赴いていた夫が任務を果たして家に帰ると、妻はいつの間にか出産した黒人の子どもを抱えていた。不貞を疑う夫に対し、妻は奇妙な理由を話し始めたという。

まず、不倫疑惑を否定した上で、以前友人とニューヨークに出かけた際に「3Dの効果を経験したい」と、日頃は見ないポルノ映画を観賞したことを告白。その1か月後に妊娠が発覚し、産んでみたら子どもは黒人だった。思い当たる節がポルノ映画に登場した黒人男性しかなく、最終的に妻の説明を信じた夫は「現在のテクノロジーは、何でも可能のようだ」と話したとしている。

5月4日に伝えられたこの話題は、2〜3日のうちに欧米やアジアの一部メディアが同サイトを引用する形で報道し、有名ニュースブログなどでも話題に。その多くは「(記事を)バカにしていた」(豪ニュースサイトnews.com.auより)と信憑性を疑いつつも話題性から取り上げ、同サイトに掲載されていた母親と子どもの写真とともに伝えていた。

ところが、この話は真っ赤なウソ。もともと記事の下には「すべてのニュースは架空のものです」との但し書きが添えられていたが、報道したメディアはそれを見落としていたらしい。結果、想像以上の、そして「Sensacionalista」の思惑とは異なる形で反響を呼んでしまい、謝罪文を出す事態となった。

謝罪文の中で同サイトは、母親と子どもの写真は「インターネット上で見つけた」と説明。全く話題には関係のない母子だったが、ネットで話題が広がったことですぐに特定されてしまい、「地元で笑われる存在」(news.com.auより)になってしまったという。

ポルトガル語と英語で掲載された謝罪文には、母子が「謝罪を受け入れてくれるよう、お願いしている」と明かした上で、ブラジルの小さなサイトであるが故に「こんな事態になるとは思わなかった」と釈明。話がウソであるとともに「女性と赤ちゃんは記事と無関係」として、騒動の鎮静化を懇願している。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.