“水上走り”に挑む男たち、再生150万回超の動画はホンモノかニセモノか。

2010/05/13 12:08 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


「人は水の上を地上のように走れるか」と問われれたとき、多くの人は常識的に考えて「不可能」と答えるだろう。しかし、そんな無謀な試みに挑んでいる男たちがいる。YouTubeに投稿されている動画を見ると、素早く水面を蹴って数歩進んでいる姿は、本当に水の上を走っているかのよう。世界のメディアでも話題となり、約2週間で150万回超の再生を記録するほどの反響を呼んでいるが、ホンモノかニセモノかを巡り意見が分かれているようだ。

「Walk on water (Liquid Mountaineering)」 (//www.youtube.com/watch?v=Oe3St1GgoHQ)とのタイトルで公開されているこの動画。YouTubeのページや、登場する男性のブログの情報によると、彼らは「Liquid Mountaineering」と呼ばれる新たなスポーツに挑んでいるそうだ。水面を走る「Liquid Mountaineering」は、「ギリシャ人によって考え出されたと、いくつかの歴史的な記録がある」としており、これを現代に再現したと説明している。体が水に沈む前に「速度を持って水面に直角に入れば、跳ね返る」との科学的根拠を利用したスポーツらしい。

また、挑戦には「上質のゴム製ランニングシューズを履き、冬の冷たい湖」が最適とのこと。この動画はポルトガル北部の山岳地帯ジェレッスの湖で撮影され、セバスチャン、ウルフ、ミゲルという3人の男性が挑んだ。彼らの熱心な説明によると、水面を走るには素早く足を動かし、緩やかにカーブを描くように辿るのが良いのだとか。そして、防水仕様であることを示した靴を履いた彼らは、3歩4歩と水面を疾走。中には10歩近く走り抜ける様子も映されており、本当に水の上を走っているようだ。

ただ、YouTubeのコメント欄は「すごいやつらだ」といった称賛と、「フェイクだ」と疑問視する意見で真っ二つに割れており、メディアでも賛否両論。多くが「新たなスポーツ」として映像を“驚き”と伝えているが、靴メーカーのバイラル広告ではないかとの見方もある。これは、動画の中で靴が防水であることを示すシーンで、わずかな間ながらメーカー名を映しだすことから、例えば英紙サンは「非常に賢い宣伝計画」と見ているようだ。ちなみに、靴メーカーHi-Tecのウィキペディアのページでは、引用元は不明ながら「水上を歩けると人々に信じさせるキャンペーンを行った」とも書き込まれている(5月13日時点)。

また、英情報サイトAsylumは、男性たちが主張する科学的理論を「単に科学の話」とバッサリ。動画を“驚き”と報じたメディアを皮肉るように、「フェイクだ」と完全に偽物扱いしている。とはいえ、否定的に見ている人の中からも、具体的にフェイクとする根拠は指摘されておらず、実際の真偽は依然わかっていない。素人目から見たら完全に本物と思えるだけに、ぜひ自分の目で真偽を探ってみてはいかがだろうか。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.