10年ぶりに湧き出た乳白色の「神水」、中国地元民や観光客は大興奮。

2010/05/04 10:14 Written by Narinari.com編集部

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何十億年という歴史を持つ地球には、いまだ解明されていない不思議な現象がたくさん残されている。そして、ときに人々はそれらを信仰や畏怖の対象として崇めてきた。大きな国土を持つ中国でもそうした現象はしばしば報告されているが、先日話題を呼んだのは、数年に一度しか湧き出ない不思議な色をした「神水」。4月に10年ぶりに湧き出し、地元民や旅行客から注目を集めているようだ。

「神水」が目撃されたのは、景勝地として名高い広西チワン族自治区の桂平西山風景名勝区。同区には乳白色の湧き水が出るとされる井戸「乳泉古井」があり、多くの観光客が訪れているのだが、去る4月8日、その井戸から約10年ぶりに乳白色の水が湧き出たことから、テレビや新聞など多くのメディアが盛んに伝えている。

「乳泉古井」との名称が付けられているように、この湧き水が目撃されたのは今回が初めてのことではない。中国ニュースサイト東北新聞網などによると、これまでにも1976年、1981年、1996年、そして2000年にもそれぞれ目撃例が報告されている。今回は4月8日午前11時ごろに湧き出し、約1時間かけて、もとの澄み切った色に戻ったそうだ。

しかし、なぜこのような水が湧き出るかについては、現在まで解明には至っていない。同地で働く楊さんによれば、1981年のときは、どしゃぶりの雨が過ぎ去った後、突然乳白色の水が湧き出したという。そのときは5分程度で水はもとの色に戻ってしまったらしい。

今回も乳白色の水が湧き出したのは、前日の晩に大雨が降った後。また、当日午前に「山の頂上に奇怪な現象を見た」との登山者の話もある。それはまるで竜のようなカタチをした3本の白い煙が空に向かって伸びている姿だったそうで、ひょっとすると、何かしらの因果関係があるのかもしれない。

なお、専門家の検査では有害物質は確認されておらず、汚染などが原因ではないと見られている。また、これはラドン水で、速いスピードで湧き出すときに乳白色に変色したのではないかとも考えられているようだ。水を取り囲む花崗岩が作用しているとの説もあるが、こちらは乳白色の状態が短時間しか持続しないことを考慮すると、説明不十分とする意見が強い。

いずれにせよ、この井戸で乳白色の水が湧き出ることはまれで、滅多に見られない現象なのは事実。そのため、地元民や旅行客から大きな注目を浴びるとともに、“奇跡”にあやかろうとする参拝客が増えているそうだ。

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