米国で注目のコミックイベント「モカアートフェスティバル」に潜入。

2010/04/13 20:30 Written by Narinari.com編集部

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毎年春にニューヨークで開催されるコミックイベント「モカアートフェスティバル(MOCCA ART FESTIVAL)」をご存知だろうか。日本で言うところの「コミックマーケット」に近いこのイベント、日本でもよく名を知られる「コミコン(Comic-Conference)」と並び、近年非常に注目を集めているのだが、ナリナリドットコムのニューヨーク特派員が同イベントの会場に潜入、その熱気を感じてきた。

「モカアートフェスティバル」はさまざまな形でアートに携わるコミックファンたちが一堂に会する大きなイベント。ニューヨークのタウン誌である「ビレッジボイス」からも「最高の自作コミックの連携だ」と絶賛されるなど、近年その存在感を増しているイベントだ。今年は4月10日と11日に、由緒正しき69th Regiment Armoryにて開催された。

会場では基本的にコミックアーティストが自費出版したオリジナルのコミックを販売している。ブースを出展している参加者は米国だけにとどまらず、フィンランド、フランス、スウェーデンなどヨーロッパ諸国からの“遠征”組も。並んでいる作品はオリジナルのものが多いが、中には「スーパーマン」や「バットマン」といった人気作品の同人誌などもチラホラと見られた。また、自作コミックに合わせてコスプレをした人もいるなど、売る側も気合い十分だ。

そして、手刷りのシルクスクリーンプリントでエディションをつけて販売しているものや、サイン入りなども含めて、とにかくどれもリーズナブルなのもこのイベントの特徴。アート色の強いイベントだけに作品の質はどれも高く、「良質で安い」コミックの数々に手を伸ばしやすい。会場には子どもから大人まで幅広い年代の来場客が訪れ、熱心に作品に見入っていたが、世代を超えて愛されているという印象を受けた。

このイベントは2008年までPuck Buildingと呼ばれる場所で開催されていたものの、あまりの人出に、昨年から会場と時期を移したそう。以前から「モカアートフェスティバル」に参加しているコミックファンの一人に話を聞いたが、「渋滞がなくなったし、時期をずらしたことで、夏の熱気ムンムンの室内で汗をかきながら駆けずりまわらなくて良くなった」と好評のようだ。

ちなみに、日本作品関連のコミックは会場で見つけることができなかった。オリジナルのコミックが多いことや、米国の出版社は主に国内のコミックアーティストを扱っていることなどもあり、「モカアートフェスティバル」はどちらかというと欧米中心のコミックフェスティバルといった趣になっている。



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