パトカーのバンパー噛みちぎった犬、警官の揺さぶりにも全く動じず。

2010/03/30 14:24 Written by Narinari.com編集部

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治安を守るために、警察官は危険な状況にも飛び込んで対応しなければならないが、その相手は必ずしも人間とは限らない。米国では先日、パトカーが犬に襲われるという“事件”が起きた。運転していた警察官はパトカーを前後に動かして引き離そうと試みるも、犬は余程楽しかったのか、バンパーやタイヤを噛みちぎるなど大暴れ。この犬はパトカーを含め4台の車を襲っていたことも分かり、“事件”のあと2週間拘束されたが、この一件が知れ渡ると、あまりの元気な姿に一躍人気者になっているという。  

“事件”を起こした犬はピットブルミックスのウィンストン(オス)。米放送局CBS系列のWDEF-TVによると、ウィンストンは今から2年前、テネシー州チャタヌーガに住むマイケル・エマーリングさんに拾われ、飼われていた犬だという。「これまで何のトラブルも起こさなかった」(米放送局ABC系列WTVC-TVより)というウィンストンだが、突然車を襲ったのは3月14日のことだった。  

襲撃現場に応援で駆けつけたパトカーの車載カメラ映像には、ウィンストンがパトカーのバンパーに噛みついて離さない様子の一部始終が記録されている。周囲にはほかに2頭ほど犬の姿が見られるが、直接パトカーに攻撃をしているのはウィンストンだけ。すでにバンパーの前部が壊されているパトカーは、噛みついたままのウィンストンを離そうと、前後に動いてみるもうまくいかない。まるで楽しんでいるかのように、グイグイとバンパーを引っ張り続けること約2分。ウィンストンはバンパーを完全にパトカーから引きはがしてしまった。

なす術なく立ち去ろうとするパトカーに、ウィンストンたちがなおもまとわりついているところで動画は終了。米地方紙チャタヌーガタイムス・フリープレスによると、ウィンストンはパトカーを含め4台の車を襲ったほか、フェンスを2か所も破壊していたという。警察は唐辛子スプレーやテーザー銃を使用しても捕獲に苦戦。何とか捕まえたウィンストンは「潜在的に危険な犬」として、そのまま動物保護センター送りとなった。

しかし、車がいなければおとなしいのか、ウィンストンは「模範的な囚人」として10日あまり過ごすと、エマーリングさんのもとに裁判所から解放の条件が提示されたという。その条件は、「2つの服従トレーニングコースに出席すること」(WDEF-TVより)。トレーニングは6か月にわたって行われ、何も問題がなければ「この事件は忘れ去られる」(WTVC-TVより)そうだ。そして3月25日にウィンストンはエマーリングさんと再会した。

この“事件”が世間に知られると、ウィンストンを取り巻く状況に変化が起きる。“拘置”していた動物保護センターには「彼をよく世話して欲しい」とのメールが世界中から送られるなど、瞬く間に「国際的スター」(WDEF-TVより)となったのだ。これからウィンストンは、周囲からの手厚いサポートも受けながら、元気な生活を送っていくに違いない。

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