「現実的」体型のモデルは女性の自信を揺るがす? 米調査で明らかに。

2010/03/24 20:11 Written by Narinari.com編集部

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長年スリムであることが“一番の美”とされていたファッション業界では、細さに憧れる人々の間で摂食障害などの不健康な結果を招いているとの指摘を受け、近年はより現実に近い体型のモデルを起用するケースが増えています。こうしたモデルたちは「リアルサイズ」もしくは「プラスサイズ」と呼ばれていますが、彼女たちがメディアに登場することによって、消費者が自分の体型に近いモデルに親近感を持ち、自信を回復してもらおうというのが企業側の狙いです。それが結果として企業のイメージ向上や、商品の売上げアップへ繋がるとの期待も込められています。

この流れはファッション業界にとどまらず、モデルを起用するさまざまな業種の広告戦略にも影響を及ぼしていますが、先日米アリゾナ州立大学が発表した調査結果によると、こうしたリアルな体型のモデルを目にした女性の消費者は、自身の体型に対する好感度が高まることは少なく、逆に罪悪感が高まってしまうとの結果が出ました。

同研究によると、普通または肥満気味の女性が、細めのモデルとプラスサイズモデルそれぞれを見た場合、自分の体型に対する自信が低下したのはプラスサイズモデルのときが多く、細めのモデルを見たときよりも、自信が低下する割合が高かったとのこと。

ただ、自分に対するイメージが悪くなった場合でも、それが必ずプラスサイズモデルを起用した商品に悪影響を及ぼすわけではなく、例えばダイエット商品やジムのような業種では、太めのモデルを起用したほうが消費者はお金を使う傾向があるそうです。プラスサイズモデルを見て感じた罪悪感が、「痩せなくては」という意識を強くさせることに一役買っているのかもしれません。

現実的なサイズのモデルを起用した広告がどのような影響を与えるのか、その研究はまだ始まったばかり。こうした調査や検証はこれから盛んに行われていきそうです。

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