桑田真澄氏が早稲田大学大学院の1年間を振り返る「やり尽くした」。

2010/03/09 22:39 Written by Narinari.com編集部

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2008年3月に22年間にわたる現役生活に幕を下ろし、昨年から早稲田大学大学院スポーツ科学研究科の学生として勉学に励んできた桑田真澄氏。昨年12月には、あまりの忙しさに公式ブログで「結構限界にきています」とこぼすなど、仕事やボーイズリーグ「麻生ジャイアンツ」の会長、ボランティア、学生、その他もろもろの“いくつものわらじ”を履くのは大変だったようだ。ただ、3月6日にはこの1年の集大成として提出した修士論文が同科修士1年制の「最優秀論文」に選出されるなど、忙しない日々の中でも努力を続けたことが結実する格好となった。そして9日に更新された公式ブログのエントリーでは、そんな1年間の学生生活を振り返っている。

9日付けのエントリー「早稲田大学院での完投」では、まず、「ようやく、大学院の勉強と修士論文が落ち着いたよ」と、25日に卒業式を控えているものの、学生生活に一応の区切りが付いたことを報告。この1年間を「やり尽くしたという感じです」と表現している。

野球とは全く異なるフィールドでの勉強は大変なことも多かったようで、「レポートや宿題も、すごく時間がかかり、いつも提出期限ギリギリ滑り込みセーフって感じだった」そう。理解できない部分は「同期の仲間や、友人に指導してもらったり、沢山の友に支えられて」乗り切り、人生で初めて「1年間に100冊くらいの本を読んだ」という。

提出した論文「『野球道』の再定義による日本野球界のさらなる発展に関する研究」は、300人の現役プロ野球選手へのアンケート調査をもとに、これからあるべき野球の姿を考察したもの。桑田氏は米国などの例から、「これから、野球(スポーツ)を学問として確立していきたい」と考えており、昔から続く野球の良いところや伝統は継続しながら、「学問として研究し、理論的に分析して意識改革をしていきたい」と意気込みをつづっている。

卒業後は「この1年間、睡眠時間が少なかったので、今年は少しゆっくりしたいなぁ〜」と、まずは休息にあてるようで、具体的にはワイン作りや田植えをしたいとのことだ。

メジャーリーグでプレーする以前から、将来的には指導者になりたいとの意向を示していた桑田氏。昨年3月には、公式ブログで日本のアマチュア野球指導者の在り方や指導法について具体例を挙げながら苦言を呈したことが話題となり、各所から称賛の声が上がるなど、桑田氏に指導者として期待するファンは多い。超一流のキャリアの中で培った経験と、大学院で学んだ学問や理論がどのようにミックスし、活かされていくのか。桑田氏の今後から目が離せなそうだ。

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