結婚式で発情期の象が大暴れ、車を破壊するなど損害額は30万ドル以上に。

2010/03/03 15:52 Written by Narinari.com編集部

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一口に結婚式といっても、その国の文化や伝統を反映したさまざまな形があるもの。インドでは神聖な動物である象を結婚式に参加させるケースも珍しくなく、その勇壮な姿で華やかな雰囲気に花を添える。しかし先日開かれたある結婚式では、1頭の象が突然暴れ出しお祝いムードが一変、大混乱となった。象は逃げ回る間に車を壊し、畑を荒らしまわり、その損害額の合計は30万ドル(約2,600万円)にものぼるという。

この一件が起きたのは、2月24日夜に開かれたニューデリー近郊の街での結婚パーティーでのこと。会場には3頭の象が“列席”していたが、その中にいた1頭の象が、図らずも新郎新婦を差し置いて主役となってしまった。

象が暴れたのは発情期中の“マスト”と呼ばれる期間に入っていたことが原因。“マスト”に入った象は、普段おとなしくても精神的に不安定で凶暴な状態に陥るとされるため、巨体で暴れられては人間の力で制御するのは難しい。本来ならば調教師が“マスト”の時期を見極める必要があるものの、今回は「彼の象使いは計算を間違えた」(インディアン・エクスプレス紙より)と、どうやらそのサインを見落としていたようだ。

このため“マスト”状態のまま連れてこられた象は式場で大暴れ。ニュースサイトのタインディアン・ニュースによれば、24日午後10時30分に参列者の前を歩くはずだった象は、突然駐車していた車を破壊したほか、通りがかりのトラックに体当たりして側溝に落とすなど、駆けつけた警察も手が付けられない状態に。しかも、肝心の調教師は「姿を消した」(インディアン・エクスプレス紙より)という無責任な行動を取り、結局200人がかりで象に立ち向かうことになった。     

その後も、トラックや警察のジープなど20台を破壊し続け、近くのサトウキビ畑も荒らす始末。そして警察の要請で駆けつけたNGO職員の手によって、ようやく落ち着きを取り戻し御用となった。

華やかな結婚式が調教師のミスによって台無しになってしまった今回の一件。米紙ニューヨーク・デイリーニューズは、被害額の合計が「30万ドル以上」と、事件の大きさを伝えている。ちなみに、逃げた調教師の男性は、ほどなくして逮捕されたそうだ。

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