「萌えアイドル」ベッキー・クルーエル、日本での熱狂に母国の反応は?

2010/02/13 14:22 Written by Narinari.com編集部

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昨年、自分で撮影したダンスや歌の動画が日本のネットユーザーの間で大注目され、「可愛いにもほどがある」と評判を呼んだ英国人少女のベッキー・クルーエル。DVD発売やテレビ出演など、日本での芸能活動が広がりつつある彼女は、2月10日にはついに「翼をください」で歌手としてもメジャーデビューを飾った。しかし、母国ではごく普通の、無名の14歳とあって、英国メディアはベッキーの日本での成功を大きく報道。各メディアでは有名になった経緯や、彼女を受け入れた日本の背景を解説するとともに、父親の現在の心境なども伝えている。異国の地で活躍する少女の姿は、英国人の目にはどのように映っているのだろうか。

英国では一般の学生として全く無名の存在であるベッキー。各メディアは本名のレベッカ・フリントで紹介し、写真やYouTubeの動画を掲載しながら彼女の活動を伝えている。例えば英紙ガーディアンでは、動画の投稿で「彼女が真似するアニメキャラクターの故郷・日本のネットで現象を生んだ」と、有名になった経緯を説明。英紙デイリー・メールは「彼女のウェブサイトは、日本の音楽ファンの間で2番目に読まれている」と、とにかく“大変な人気”というニュアンスで紹介している。

ただ、英国人の中にはセーラー服で歌い飛び跳ねるベッキーの姿に、違和感を感じる人も少なくないよう。そこで英メディアは「コスプレ」「マンガ」「萌え」といった言葉の意味を解説しながら、日本のマンガやアニメ事情にも言及。コスプレしながらJ-POPを歌う彼女は「アニメキャラ同様の大きな目や小さな顔、長い手足」を持っていることが、アニメファンを中心に人気を呼んだと分析している。

東京・渋谷のレコードショップなどで2月14日に開かれるデビューイベントに向け、12日に英国を離れたベッキー。出発前には英放送局BBCの取材も行われ、この中では本人だけでなく、父親のデレクさんもインタビューに答えている。警察官のデレクさんは、ベッキーがまだ小さい頃からネットに触れさせ、慣れ親しませてきたと話し、遠い日本でのブレイクについては「ちょっとした楽しみだ」と喜んでいるようだ。「レベッカにとって素晴らしい経験」(デイリー・メール紙より)とも語っており、娘の活動を応援している。

しかし、デイリー・メール紙に寄せられた130件近くのコメントを見ると、英国人の反応は真っ二つ。「彼女が有名になれて良かった」と素直に喜ぶ人がいる一方で、ベッキーが14歳と若いこともあり、「なんで日本人は、そんなに女子学生に夢中なんだ?」「両親はこの状況をよく見ていられるな」と、批判的なコメントも多い。また、「私は日本が大好きだから、本当に素晴らしい。でも私たちとは文化が全く違うので、多くの人が同意できないのも分かる」とネガティブな反応に理解を示す人もいる。

周囲からいろいろな注目をされる中、大好きな日本での活動を楽しんでいるというベッキーは、14歳とは思えないほどかなり冷静だ。「こうやって盛り上がってもらえるのも2〜3年だと思っています」(アキバ経済新聞より)と、しっかり現実を見極める目を持っている。そんな彼女には、今後の芸能活動だけでなく、英国に日本文化を理解してもらう橋渡し役としての活躍にも期待したいところだ。

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