親の不安No.1は「子どもの防犯」、防犯ツールに求めるのは子との繋がり。

2010/02/10 19:26 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


昔に比べると、なにかと物騒なことが多い今の時代。小さな子どもを持つ親は、自分の目が行き届かない場所、例えば通学路や遊びに出かけた先などで危険な目に遭わないかと、常に不安に駆られるところだが、この春、小学校に入学する子どもを持つ母親たちはどのような“防犯意識”を持っているのかを探るべく、特定非営利活動法人「子どもの危険回避研究所」と、園児とママの情報誌「あんふぁん」が調査を実施した。

この調査は「小学校入学直前:子どもの行動範囲における防犯に関する調査」と題し、年長児の母親(新小学一年生の母親)395人を対象に行われたもの。まず、子どもの小学校入学にあたり、どのような項目に関して不安に感じるかを複数回答形式でたずねたところ、トップは「犯罪や事故に巻き込まれること」(96.5%)だった。以下、「友だちとの関わり方」(80.5%)、「勉強習慣のつけ方」(64.8%)と対人関係や勉強面への不安が続いたが、小学校入学に伴って子どもの行動範囲が広がり、所在が掴みにくくなることが親にとって一番の心配であることが分かる。

次に「小学校の通学路・通塾路・遊び場所といった子どもの行動範囲で危険な場所」があるかどうかをたずねたところ、63.8%の親が「ある」と回答。具体的には「人通りの少ない住宅街・道」や「不審者が出ると言われる公園」などが挙がり、また、一人で行動させるには不安だと思っている場所は平均2.3箇所となった。

さらに「子どもの行動範囲内でいざという時に頼れる人」がいるかどうかをたずねたところ、平均で2.1人という結果に。ご近所付き合いが希薄化し、街中でのコミュニケーションが少なくなったことが、この人数に表れているとも言えそうだ。そうした環境の中で、97.2%の親は「子どももいざというときに、自分の身を守れるように備えておく自己防衛の術が必要」と感じている。

そして、実際の自己防衛の方法として「子どもが小学校に入学したら防犯ブザーを持たせたいか」とたずねたところ、97.7%は「持たせたい」と回答。ただ、防犯ブザーを過信しているわけではなく、約半数の親が「防犯ブザーを持たせていれば、いざという時に子どもを危険から防げる」とは思っていないことも分かった。その理由としては96.3%が「鳴らしても助けてくれる人がいるとは限らない」を挙げており、やはり「頼れる人」の存在が極めて少ないことが影響している。

最後に「親が求める子どもの防犯ツール」についてたずねると、トップは「親に居場所を知らせる機能(=GPS)」(53.2%)に。子どもの所在が掴みにくくなる不安から、「子どもがどこにいるかが把握できる」「いざというときに駆けつけることができる」という機能、すなわち子どもと「繋がっている」状態を作る機能を求めているようだ。以下、「声で連絡をとることができる機能」(19.5%)、「ガードマンが駆けつけてくれるサービス」(11.4%)、「暗くなると自動的に点滅する防犯ライト機能」(11.1%)と続いている。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.