プロ選手のプレーに刺激、英国の体育教師がスローイン世界記録を樹立。

2010/01/21 13:05 Written by Narinari.com編集部

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サッカーの中で、ボールがタッチラインを割ったときに行われるのスローイン。ゴールキーパー以外のプレーヤーが唯一手を使うプレーで、両足を地面に付け、両手でボールを持ち、頭の後方から頭の上を通り越すように投げなければならない。華麗な足技やスーパープレーが次々と繰り広げられるサッカーにおいて、比較的地味なプレーとも言えるスローイン。しかし、このプレーに刺激を受けた1人の男性がいた。男性は遠くまでスローインできるプロの選手を見て、自分も遠くまで飛ばせるとロングスローに挑戦。そして、これまでの記録を破る49.78メートルを投げて世界記録を樹立し、ギネス・ワールド・レコーズ社の認定を待っているという。

新たな記録を作ったのは、英ハリファックスで体育教師を務める28歳のダニー・ブルックスさん。英放送局BBCによると、彼は英国のプロサッカー、プレミアリーグのストークシティで活躍するロリー・デラップ選手(元アイルランド代表)のスローインを見て、挑戦を思いついた。実はデラップ選手のスローインは、プレミアリーグのファンなら有名なプレー。特に相手ゴールの近くから、ゴール前に構える遠くの味方選手まで速く正確なボールを投げ入れ、チームがゴールを奪う――というプレーはよく見られる光景だ。

そんなプレーに刺激を受けたブルックスさんは、自分もどれだけ遠くまでボールを飛ばせるか、挑戦してみることにした。その様子は、YouTubeに投稿されている動画「Teacher smashes throw-in record」で確認できる。デラップ選手のスローインは助走をつけるだけだが、かつて体操をやっていた経験を持つブルックスさんは、投げる前にハンドスプリング(前方倒立回転とび)を入れて勢いをつけた。

英紙デイリーメールによると、それまでの記録は1998年に米国人男性が作った158.04フィート(48.17メートル)。ブルックスさんが投げたボールは、高くきれいな放物線を描き、163.32フィート(49.78メートル)を記録した。この長さをサッカー場に例えると、ゴールからセンターライン近くまでの距離に相当。同紙は「2階建てバス5台分」と例え、その凄さを伝えている。ボールが着地した瞬間には、記録達成を祝福するように、見守っていた仲間たちから歓声が上がった。

この挑戦が行われたのは昨年12月と英紙サンは伝えているが、ブルックスさん本人は本当に記録を破ったのか、ほんの数日前まで分からなかったそうだ。自分の記録が世界記録になったとする手紙が届いて、初めて樹立を実感したという。「私が何らかの世界記録を持つなんて信じられない」と喜びを隠しきれないブルックスさん。同時に、教師らしく細かな計算も立てていたようで「角度とタイミングさえあえば、記録を破れると思ってたよ」と、自信があったことも明かしている。

ブルックスさんは現在、ギネス・ワールド・レコーズ社に書類やビデオを送り、記録が公式に認定されるのを待っている状態。デイリー・メール紙には、同社スポークスマンの「最も長いスローインは、ダニー・ブルックスによって達成された」とのコメントを掲載しており、認定されるのも時間の問題のようだ。

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