昨年起きた航空機事故に居合わせ、後に恋人となった2人が米国で話題を呼んでいる。2009年1月15日、ニューヨークのハドソン川に不時着した航空機の搭乗客だった、39歳のベン・ボスティックさんと31歳のローラ・ジックさんの2人だ。

米国では「Miracle on the Hudson（ハドソン川の奇跡）」と呼ばれ、日本でも大きく報道されたこの航空機事故。機長の冷静な判断で川に着水し、乗客たちは大きなけがもなく生還を果たしたが、死を間近に感じた恐怖は心に大きな爪痕を残し、PTSD（心的外傷後ストレス障害）に悩まされる人も多いという。

そんな絶望を共にした乗客たちは、SNSの「Facebook」を通じて連絡を取り合い、定期的に親睦会を開き始めた。そして昨年7月に乗客のひとりの家で開かれた事故後6か月のパーティが、2人の交際を始めるきっかけになったそうだ。

「Facebook」上では繋がっていても、2人はしっかりとした面識がなかったが、このとき共通の知人である男性がジックさんに「ボスティックさんを知ってるかい？」と紹介したという。

これをきっかけにお互い打ち解けて会話は弾み、会がお開きとなった後も場所を移し、気が付くと翌朝6時まで話し続けていた。8時から仕事だったというボスティックさんは「（時間の経過に）全然気づかなかった」（英紙デイリー・メール）そう。この夜以降、2人はデートを重ね、交際へと発展した。

今では順調に愛を育んでいる2人。昨年12月には10日間のカリブ海クルーズに出かけ、間もなく開かれる事故後1年のパーティにも仲良く出席する予定だ。