事故死した少年の奇跡? 部屋から染み出る「謎の液体」求める人が続々。

2009/12/23 14:17 Written by Narinari.com編集部

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オーストラリアの民家の壁から、ある日突然、謎の黄色い液体が染み出した――。そんな不思議な出来事が現地メディアなどで話題を呼んでいる。今から3年前、この家に住む少年が自動車事故で亡くなってから染み出すようになった謎の液体は、体に問題を抱えていた人々の治癒に効果があるとの話が広まり、いまや世界各地から拝みに訪れる人が後を絶たないそうだ。

英紙デイリー・メールによると、この少年は2006年9月に、自動車事故で亡くなった当時17歳のマイク・タナウスくん。若くして亡くなった息子の死に直面した両親と兄姉は悲しみに暮れ、彼の部屋で祈りを捧げ続けていた。すると、同年の10月11日に不思議な出来事が起こる。

その日、マイクくんの家を訪れた友人らは、敬虔なキリスト教徒である家族のために、聖母マリアの像を持参した。像を受け取った母リーナさんは「その瞬間、壁にしずく(=黄色い液体)が垂れていることに気が付いた」そう。触ってみると、しずくは油のようなものだったが、「なぜ壁から染み出てきたのか、全く分からなかった」という。

しかし、液体はどんどん壁から染み出るようになり、いまやほかの部屋からも染み出るほどで、あるときは「MIKE」と文字を浮かび上がらせ、またある時は十字架が現れた。家族は「マイクが起こした奇跡の油」と信じ、この話を知った近所の人たちも家を訪れるように。そしていつの頃からか、液体を肌に塗って祈るようになったそうだ。

やがて「油が効いた」という人も出現。豪紙デイリー・テレグラフによると、昨年訪れた近所の女性は、医師から「3人目の子どもはできないだろう」と言われて悩み、マイクくんに祈りを捧げたという。それから1か月後、女性はマイクくんの家にチョコレート1箱を持って訪れ、「妊娠したんです」と笑顔で報告。ほかにもデイリー・メール紙では、「12年間子どもができなかったメルボルン在住の女性が、祈りを捧げてから数か月後には妊娠」「ある女性はガンが治った」「6つの奇跡があった」と、“奇跡”の具体例を紹介している。

家族は液体の成分を分析してもらい、「水、金、安全な濃度のウラン」(デイリー・メール紙より)を含んでいることが分かったが、どこから生成されているのかは解明できなかった。父ジョージさんは「疑うまでもなく、これは奇跡。彼は神とイエスを愛していました。彼はこの家にいて、油は彼の魂です」と語っている。また、地元にある教会の神父も「奇跡がそこで起こっている」(デイリー・メール紙より)とコメント。液体は今後、バチカンのローマ教皇庁に送り、さらなる調査を依頼する予定だ。

現在は海外からも「奇跡の油」を拝みに来る人がいるそうで、土日には家の前の道が人でふさがれるほどの賑わいになっているという。

もちろん、怪しげな現象や、事が治療行為のような形にもなっているため、懐疑的な声もある。しかし、家族は“マイクくんが起こした奇跡”を疑わず、「あなた自身で見に来てみてください」(デイリー・テレグラフ紙より)と意に介していない。

不幸にもこの世を去った少年だが、今は見えざる力で、少なくとも“奇跡”を信じる家族や多くの人々に幸せをもたらす存在となっているようだ。

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