5歳の出会いから80年、結婚61年の仲良し夫婦が「幸せの秘訣」語る。

2009/11/17 09:56 Written by Narinari.com編集部

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幼なじみと恋に落ち、結婚に至ったカップルの話を耳にすることがある。小さい頃からともに過ごし、成長していく過程も含め、自分の歴史をすべて知り尽くした相手との結婚。まさに言葉通りの“生涯の伴侶”だが、そうした相手に子どもの頃めぐり会えるかどうかは環境や運によるところが大きいだけに、幼なじみと結婚というシチュエーションに憧れる人も少なくない。

英国には5歳のときに出会い、その後、紆余曲折を経ながらも結婚、85歳の現在まで仲良く暮らしている夫婦がいる。結婚してから61年、今でも愛し合っているという2人は、離婚が増えている昨今の社会の風潮が気がかりなようだ。

英紙デイリー・メールによると、ジム・ハドウィンさんと妻モイラさんが初めて出会ったのは今から80年前の1929年、5歳のときのこと。学校で同じクラスにいたかわいらしいモイラさんを見て、ジムさんが一目惚れしたそうだ。「最初の出会いから、私たちは岩のように固く結ばれてた。そして、ずっと関係が続いていくのもわかってたんだ」と、ジムさんは当時を振り返る。

とはいえ、5歳のときの初恋。成長して大人への階段を上る中で、その気持ちが変わってしまったとしても決して不思議なことではないが、2人は5歳時の思いをそのままに、順調に“好きな気持ち”を育んでいく。

そんな2人にも、危機がなかったわけではない。1回目の危機はモイラさんが女子校へと転校した7歳のとき。ジムさんはそのときのことを「とてもガッカリしたのを覚えているよ」と話している。ところが11歳のときに2人は同じ中学校に進学して再会し、同じクラスになった。子どもにとって4年という歳月は決して短くないはずだが、2人の場合は一旦の別れがより絆を深めたようで、「また同じクラスになって、そのときから離れられなくなった」そう。そして、14歳のときに正式に交際をスタートさせ、クリスマスパーティの後、ジムさんは初めて両親にモイラさんを紹介した。

2回目の危機は青春時代に巻き込まれた第二次世界大戦。英海兵隊員として招集されたジムさんは、出発前にもらったモイラさんの3枚の写真を軍服のポケットに忍ばせ、ベルギーやオランダ、ドイツと転戦し、モイラさんはケンブリッジの軍用品工場での労働に追われることになる。幸いにもけがをすることなく、無事に英国に戻れたジムさんは「写真の持つ幸運が働いたに違いない」と、モイラさんとの絆の強さを再認識したという。

戦争が終わり、迎えた1948年に、出会いから19年後となる24歳のときに2人は結婚。その後、ジムさんは消防士、モイラさんは秘書として働き、子どもは作らなかったものの、2人の関係は85歳の現在まで良好だ。ジムさんは「未だにお互い愛し合っている」と胸を張る。

そんなジムさんが最近気になっているのは、英国内で離婚が増えていること。「簡単に別れすぎ」と苦言を呈するジムさんは、「関係が揺らぐ中でも悪い状況から何かを学び、良くしていかなければならない」と、忍耐力を訴える。

そして、夫婦生活にもう1つ重要なのは、お金のこと。ジムさんは「自分がお金を稼ぎ、妻を養うようにしてきたから長く続いた」と持論を展開している。夫は妻が使えるようにお金を稼ぐ、妻は夫に養ってもらっている、そうした感謝の関係性が、夫婦円満の秘訣ということらしい。

わずか5歳で人生の伴侶を見つけ、80年間寄り添って生きてきた2人。仲良く、幸せに包まれながら、これからも穏やかな日々を過ごしていくことになりそうだ。

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