妻の指輪を捨ててしまったおじいさん、10トンのごみ山から見つけ出す。

2009/11/13 10:35 Written by Narinari.com編集部

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大切にしていたものが、知らないうちに家族に捨てられていた――。長い年月、同じ屋根の下で家族と暮らしていれば、多かれ少なかれ、そんな経験をしたことがあるかもしれない。同じものがまた手に入るのであれば諦めもつくが、それが思い入れの強いものだったりしたら、のちの家族関係にシコリを残すことになりかねない大ごとだ。

11月9日、米国のあるきれい好きなおじいさんは、家の中を片付けてゴミを出したところ、妻と大げんかをするハメになってしまった。けんかの理由は、妻が大切な指輪を入れておいた紙コップを、そうとは知らずに捨ててしまったため。妻に怒られたおじいさんはゴミ収集所に向かい、作業員の助けを借りて、10トンものゴミ山の中から無事に指輪を見つけ出したという。

米ニュージャージー州に住むアンジェロ・ペリコロさんは、きれい好きなおじいさん。その日、家の中を片付けてゴミを出したアンジェロさんは、妻のブリジェットさんに「リビングルームのテーブルにあったコップをどうしたのか」と問い詰められた。アンジェロさんはゴミだと思って捨てたと話したが、これにブリジェットさんは激怒してしまう。

そのコップは前日の夜にブリジェットさんが置いたもので、2つの指輪を入れていたそう。ひとつは55年前の9月に交換したシンプルな指輪、もうひとつは結婚30周年にアンジェロさんが突然買ってきたというダイヤモンド付きの指輪だった。「彼が選んだものだから、指輪には2人にとってたくさんの意味が込められている」(米紙ニューヨーク・デイリーニュースより)と、ブリジェットさんは指輪に対する想いを明かしている。それが捨てられてしまったショックは想像に難くない。

ただ、ブリジェットさんの怒りも理解できるものの、アンジェロさんにも言い分はある。なぜ紙コップの中に指輪なんて入れるのかと、口論に発展。けんかの状態はしばらく続いたが、指輪を取り戻すため、すぐにニュージャージー州の清掃局に連絡、アンジェロさんがゴミ収集所に急行することになった。

収集所で待ち受けていた作業員2人の協力を得て、集められた10トンのゴミ袋を漁るアンジェロさん。途方もない量のゴミの中から指輪を発見するのは困難なことかと思われたが、アンジェロさんのゴミ袋の結び方に特徴があったのが幸いし、探し続けること1時間、作業員の1人がそれらしきゴミ袋を発見、袋の底から無事に指輪を見つけることができた。

膝までゴミに浸かり、喜び勇んで指輪を手に帰宅したアンジェロさんに、ブリジェットさんがかけた言葉は「あなた、ゴミの臭いがするわ」。ただこれは照れ隠しだったようで、ブリジェットさんはアンジェロさんに1日中感謝し続け、「指輪が戻ってきたのは、ちょっと早いクリスマスプレゼント」(ニューヨーク・デイリーニュース紙より)と、大喜びしているそうだ。

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