運転免許試験に落ち続けたおばさん、950回目の受験で筆記試験をパス。

2009/11/07 08:13 Written by Narinari.com編集部

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自動車の運転免許を取得する際に、学科試験を何度も受けたという経験を持つ人もいるだろう。答えは選択式だが、まわりくどい質問文は何を聞かれているのか分かりづらく、引っかかりやすいためだ。ただし、受験を続けるうちに同じ問題が出たり、何度も参考書や問題集を勉強し直していけばパターンが見え、ほとんどの人は数回受ければ合格はできる。しかし、韓国には何度も運転免許試験を受けながら、落ち続けている女性がいた。日本のテレビ番組でも取り上げられたこの女性、どうしても筆記試験で合格点を取れなかったのだが、先ごろ受けた950回目の受験でついに学科試験をパスしたという。

68歳のチャ・サスーンさんが住んでいるのは、韓国・全羅北道の街から離れた地域。チャさんは、自動車があれば生活がラクになると、運転免許の取得を決意した。そして、2005年4月13日の初受験に失敗したのを皮切りに、足しげく試験場に通っては受験に挑み続けるも不合格の連続。チャさんは60点が合格ラインの筆記試験をどうしてもクリアすることができず、毎回30点から50点のスコアを繰り返していたそうだ。

それでも免許取得を諦めないチャさんは、繰り返し訪れるうちに試験場でも有名な存在に。さらに、今年2月に地元当局が771回失敗(当時)を続けたチャさんの挑戦を明らかにしたことで、韓国内で有名人になってしまった。

日本でも今年5月、「奇跡体験!アンビリバボー」(フジテレビ系)がチャさんの話題を取り上げ、お笑い芸人カラテカの矢部太郎を韓国に派遣した様子を放送。短期間で外国語をマスターしたり、気象予報士に合格したりと、驚異の学習能力を持つ矢部が、チャさんに勉強法を伝授して試験に合格させようという企画だった。ただ、4日間の韓国滞在で必死のアドバイスを送ったものの、このとき受けた774回目の試験も、結局不合格となってしまう。

そんな世間からの注目にも全くペースを変えることなく受験に挑み続けたチャさん。歓喜の瞬間が訪れたのは、11月4日に受けた950回目の試験だった。合格の一報はAP通信が配信したこともあり、世界中のメディアで報道されている。

1回の受験費用は6,000ウォン(約460円)というが、950回も受けたチャさんは単純計算で570万ウォン(約44万円)費やした計算に。そのほかにも試験場のある街に出向くためのバス代や食事代を考えると、「これまでに使った総額は1,000万ウォン以上(約77万円)」(韓国紙コリアン・タイムズより)と、チャさんは話している。しかし、運転免許取得までの道のりはまだ途中。残る実技試験に備え、チャさんは自動車教習所に入学するそうだが、「彼女は実技の方が簡単だと思っている」と免許取得に自信を深めているよう。今度はあっさりと合格して念願の免許を手に入れ、大いに仕事や生活に活かしてもらいたいところだ。

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