パ・リーグのCS(クライマックスシリーズ)で日本ハムに敗れ、4年間にわたる楽天での監督生活を終えた野村克也監督。続投を望むファンからは依然不満の声も聞かれるものの、球団は次期監督の人選を進め、今季まで広島で指揮を執っていたマーティ・ブラウン監督の就任が決定的と伝えられている。当の野村監督もまだ契約終了には納得していない様子だが、球団から要請された“名誉監督”への就任には前向きと、10月25日に一斉に報じられた。そうした中、25日に放送された「情報エンタメLIVE ジャーナる!」(フジテレビ系)に野村監督が出演。CSを終えた現在の心境や、多くのファンが気になる今後について語った。
CS第2ステージの最後の試合を終えたあと、楽天、日本ハムの選手が入り交じって野村監督を胴上げしたが、この感動的なシーンについて野村監督は「(両チームによる胴上げは)前代未聞ですよね。今まで例がないですよ」「いやぁ、なんて言うか最高に幸せというかね。ありふれてますが」と、ストレートな言葉で喜びを表現。また、スタンドから“野村コール”が起きたことについては、「長いこと野球やってますが、僕は人気ということに関しては縁が無いんですよ。最近ちょっと変わったんですかね(笑)」と、驚きつつも、かなり嬉しそうだ。
第2ステージ敗退という結果については「戦いは終えたんですけども、負けてケタクソが悪いというか、コンチクショウという心境」とコメント。そして「第2ステージの初戦で9回4点勝っていてひっくり返されましたよね。もうあれがすべてでしたね」「めちゃくちゃショックでした。4点ですよ。あと1イニングなのに。あそこから嫌な予感がしましたけれども」と、日本ハムのターメル・スレッジ外野手の放った逆転サヨナラ満塁ホームランが相当応えたことを明かしている。
楽天の選手たちには最後の最後に「『ありがとう!』って言いました。4年間短かったけれども、君らのお陰で恥もかかずに終わったんで、お礼を言いたい」と言葉をかけたそう。さらに「選手みんなを抱きしめて、チューしたかったですよ」とそのときの心境を語るなど、教え子である選手たちがかわいくて仕方がなかったようだ。
そして今後のこと。“名誉監督”への就任については、「非常に光栄でね。名誉監督という肩書きで、給料はなくて名誉だけだと思っていたら、給料やるって言うから、じゃあ貰おうかな」と受諾に気持ちが傾いた理由を説明。「名誉ですから、受けますよ」と、ハッキリと受諾するとの言葉も飛び出した。
ちなみに、具体的に“名誉監督”は何をする仕事なのかという疑問も出ているが、これについては野村監督も「よく分からないんです」。ただ、三木谷浩史球団会長からは「若い子の教育」をお願いされたそうだ。また、“名誉監督”と次期監督との関わり合い方については「次の監督は外人ですからね。私、英語できませんし、細かいコミュニケーションもできないし、もう面倒くさくなってくるから、会わないようにするつもりです」と、冗談とも本気とも付かないコメントを残している。