火災現場で発見された男性、家が燃えたことに気付かず熟睡中だった。

2009/10/14 12:26 Written by Narinari.com編集部

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米国のある家で夜中に火災が発生し、駆け付けた消防士により2時間後に鎮火。その後、現場の状況を確認するために消防士が家に入ったところ、部屋の中で横たわる男性を発見、近づいてみると男性は熟睡中だった――。そんな出来事が米メディアによって伝えられた。火事に気付かず眠り続けていたことに驚く消防士に対し、この男性は「窓を壊して何してるんだ」と、全く火災に気付いていなかったという。

米地方紙ピッツバーグ・トリビューンレビューによると、火事が起きたのは10月11日午前2時40分頃のこと。築90年というエドワード・ステファニックさんの家から火が出ているとの通報があり、消防士が駆けつけてみると炎は勢いよく上がり、家中に煙が充満している状態だった。火は2時間後に鎮火し、消防士が家の中を探っていたところ、目に飛び込んできたのは大柄な男性の姿。その場に居た誰もが“最悪の事態”を想像したそのとき、外で待機していた隊員は「彼は生きている」との無線を聞き、言葉を失うほど驚いたそうだ。

炎上中に屋根の一部が崩れ、鎮火を待って家に突入した消防士は、火元とは反対側の1階角のベッドルームへと向かい、そこでベッドから落ちた男性を発見した。米地方紙ピッツバーグ・ポストガゼットによると、発見した消防士は男性の姿に驚いたそうだが、近づいてみるとうめき声が聞こえてさらにビックリ。生きていると分かり消防士が起こすと、男性は何が起きたのか全く分かっていない様子で「人の家の窓を壊して、何やってるんだ」と怒鳴ったという。

48歳のステファニックさんは、母親と2人でこの家に暮らしていたが、たまたま前日に胸の痛みを訴えて病院へ行った母親は難を逃れ、家にはステファニックさん1人きり。そして、就寝中に火災に見舞われてしまったわけだが、火元から遠かったのも幸いしたのか、ほかの部屋が煙で充満する中、彼の寝ていた部屋は比較的煙が少なかったそうだ。こうして、幸運にも夢の中で火災をやり過ごしたステファニックさんは、400ポンド(約180kg)という大柄な体格だったため、5人の消防士によって運び出された。

ステファニックさんの体に火傷はないものの、一酸化炭素を多く吸い込んでおり、現在は病院で治療中。出火原因は調査中だが、火元は台所だと見られている。素早い消火と寝ていた部屋が良かったという偶然も重なり、ステファニックさんは命を取り留めた。まさに奇跡的な出来事と言えそうだ。

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