阪神のバルディリス内野手に戦力外報道、ファンからは「反対」の合唱。

2009/10/06 14:28 Written by Narinari.com編集部

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昨年の春季キャンプにテスト生で参加し、阪神との契約を掴んだアーロム・バルディリス内野手。育成選手としてキャリアを歩み始め、球団も1年後、2年後を見据えて契約した選手だ。ところが10月6日、一部スポーツ紙によって「バルディリスは戦力外」と、今シーズン限りで退団することが報じられた。常にひたむきなプレーを見せ、2軍では首位打者を獲得するなど、着実に成長の跡を見せるバルディリス選手だけに、ファンからは「反対」の大合唱が起きている。

「バルディリス戦力外」を伝えた6日付けのデイリースポーツによると、戦力外の理由は大きく2つ。ひとつはポジションが重なるサードにフルイニング出場を続ける新井貴浩内野手がいること、そしてもうひとつは、球団が思っていたほどスケールアップができず、来季も出場機会が少ないと判断したためだという。ただ、その能力を買っているほかの球団もあることから、今後はトレードの申し込みがあれば交渉に応じる――というのが報道の内容だ。

しかし、これに阪神ファンが素早く反応。阪神公式サイトのファン掲示板には多数の書き込みが寄せられ、「信じられない」「ウエスタン首位打者をなぜ退団にする必要がある」「阪神の編成はアホちゃうか」「メンチに無駄な時間と金をつぎ込んでバル解雇?」と球団への批判的な意見の大合唱となっている。

また、かつて阪神の2軍で活躍し、他球団に移籍したあとに開花した広島の赤松真人外野手(阪神時代に2軍で首位打者2回、盗塁王2回)や喜田剛内野手(同じく2軍で本塁打王2回、打点王2回、最多安打1回など)とダブらせながら、他球団に獲得され、来季以降、活躍するのではないかと見るファンも多いようだ。

故障やチーム事情などもあり、今季、バルディリス選手の1軍での成績は23試合に出場し、打率.103(29打数3安打)、1本塁打、1打点と、決して誇れる結果は残していない。でも、球団はほかの外国人選手とは異なり、バルディリス選手を「自前で育てる外国人選手」という位置づけで契約したはず――との思いが、ファンの「反対」の声へと繋がっている格好だ。

まだ球団から正式に発表されたわけではないが、ファンからも愛されているバルディリス選手の去就問題、他球団にトレードされるかどうかも含めて、目が離せなそうだ。

☆アーロム・バルディリス内野手とは
米国のマイナーリーグでプレーしていたバルディリス選手は、昨年2月に阪神の春季キャンプに参加。守備力の高さや打撃センスを買われ育成選手として契約し、同年4月にウエスタンリーグトップとなる5本塁打を放ち注目される。そして同年5月2日には早くも支配下選手登録され、翌3日には1軍に昇格した。今季は1軍と2軍を行ったり来たりというシーズンだったが、2軍では70試合に出場し、打率.358で首位打者を獲得している。チームメイトやファンからは呼ばれている愛称は「バル」「ヒロシ」など。

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