消毒用ジェルからあるモノを生成、刑務所の受刑者が悪知恵働かせる。

2009/09/28 21:37 Written by Narinari.com編集部

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新型インフルエンザが世界的な流行を見せる中、その対策の一環としてアルコールをベースにした消毒用速乾性ジェルを購入する人が増え、売り上げが急伸しています。日本でも消毒用ジェルの製造元が増産を決めたというニュースがしばしば流れていますが、世界的に見ても、消毒用ジェル市場は昨年から15%近くも拡大しているそうです。

消毒用ジェルは、もともとはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)などの院内感染を予防するために、医療施設内で使われるものでしたが、水なしで手軽に消毒できるとあって、病院以外でも次第に使われるようになりました。特に新型インフルエンザが流行を始めてからは、学校、空港、スーパーマーケット、オフィスなど、人の集まる場所に消毒用ジェルのディスペンサーが置かれている光景をよく目にします。

しかし、この消毒用ジェルが英国の刑務所で問題を引き起こすとは、“想定外”だったのかもしれません。英紙デイリー・メールによると、英国南西部に位置するドーセット州ポートランド島にある刑務所では、受刑者にインフルエンザが広まらないようにと、先日、消毒用ジェルが導入されました。

ところが、受刑者たちはインフルエンザの予防よりも、ほかの用途での使い方を見つけ出し、使い果たしてしまったのです。なんでも、原料の70%がアルコールである消毒用ジェルを密造酒の材料にしてしまったそう。

受刑者たちは消毒用ジェルをやかんに集めると、それに熱を加えて蒸留することで液体のアルコールを取り出すことに成功。さらにそれに砂糖やジュースを加えてカクテル風にして飲んだほか、強者になると、そのままストレートで楽しんだというから、さらに驚きです。

こうして同刑務所では何人かの酔っ払いができあがり、その中の数名が暴れ出すなど、一時は収集がつかなくなる事態に。当初はどこから酒が紛れ込んだのかわからなかったそうですが、原因が消毒用ジェルだったと突き止めると、即座に撤去することとなりました。

受刑者への感染を防ぐ必要性は変わらぬままですが、悪知恵を働かせる受刑者がいる以上、撤去は仕方のないことかもしれませんね。

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