中国の「元世界一毛深い男」が手術を決意、オーディション落選がきっかけ。

2009/09/27 09:59 Written by Narinari.com編集部

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2002年にギネス・ワールド・レコーズで「世界一毛深い男」と認定された中国人男性ユー・ジェンホワンさんをご存知だろうか。9月30日に32歳となるユーさんは、体の96%が毛で覆われている特異な体質の持ち主。注目されるようになった子ども時代から映画に出演し、後に歌手活動も始めた芸能人でもある。そんなユーさんがこのほど、テレビ番組のオーディションに落選したことをきっかけに、整形手術を行う決意を固めた。

ユーさんは1977年、中国の遼寧省生まれ。ホルモン分泌の異常が原因で、生まれながらにして体毛が濃く、小さい頃から「毛むくじゃらの子」と話題を呼んでいた。国営テレビ局の中国中央電視台に紹介されたこともあり、多くの人の注目を集めたユーさんは、7歳で香港映画に出演、10歳で遼寧省の子供芸術劇場と契約するなど、子どもの頃から芸能界に身を置き、現在も同じ芸能界で活動している。中国内のみならず、アジアや欧米のメディアからもユーさんのもとには多くの取材依頼が寄せられ、中国政府からは「国宝級待遇」として治療費や補助金を支給されるなど、国も認めている人物だ。

そんなユーさんは2002年、体の96%が平均4.2センチの毛に覆われている「世界一毛深い人」としてギネス・ワールド・レコーズに認定され、ますます有名な存在に。この記録は2003年に体の98%が体毛に覆われたメキシコ人兄弟によって塗り替えられたため、現在は「中国一毛深い人」となっている。

ただ、自身を有名にしてくれた体毛も、やはり生活面では支障になる場合も。特に夏場は汗をかいて不快さが増すため、これまで脱毛や肌の手術を受けてきた。また、耳の毛が成長しすぎて難聴になり、毛根を無くすための手術を経験したこともあるそうだ。しかし、自信を持って出演を直訴したテレビ番組のオーディション落選をきっかけに、このほど、過去最大級の手術を行う決心をした。

話の発端は2006年までさかのぼる。この年、中国では「西遊記」のリメイク版ドラマを新たに製作する話が持ち上がった。「全50話、総製作費1億元(約13億円)の超大作」という触れ込みに、ユーさんは「孫悟空役は自分しかいない」と監督に出演を直訴。しかし、2007年のキャスト決定時にユーさんは選ばれず、残念ながら落選となってしまった。その原因について、ユーさんは「私の見た目が良くなかったから落ちてしまった」(米ニュースサイトtripmastermonkey.comより)とコメントしている。それから月日が流れ、ちょうどこの9月から「西遊記」の撮影がクランクインしたが、依然として落選の悔しさが消えていないのか、「監督に決定が間違いだったと思わせたい」と、ユーさんは手術に踏み切ることにした。

今回の手術のため、浙江省杭州の病院で検査に入ったユーさんは、レーザー脱毛のほかに、目を大きくし、鼻と口を小さくする手術も行う予定。果たしてユーさんが望むように、手術後の生まれ変わった姿を見た監督が悔しがるかどうかは分からないが、今後も芸能活動を続けていくユーさんの活躍に期待したいところだ。

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