米国で最もマクドナルドから遠い場所、最寄りの店舗までは171キロ。

2009/09/25 22:08 Written by Narinari.com編集部

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物議を醸したドキュメンタリー映画「スーパーサイズ・ミー」が公開されたのは2004年のこと。この作品の監督であり、出演者でもあるモーガン・スパーロック氏は、30日間マクドナルドのメニューだけを朝昼晩食べ続けると人間の身体はどのように変化するのか、身をもって実験し、映像で記録していきました。

その結果、体重が10キロ以上も増加しただけでなく、肝臓疾患を引き起こし、さらには躁うつ状態にも陥るなど、ファストフードによって引き起こされる健康への害を実証した……と話題を呼んだのは記憶に新しいところです。もちろん、これは極端すぎるケースであり、この映画をもって「ファストフード=悪」と決めつけるのは早計。でも、映画公開以前から「ファストフード=太る原因」という図式は米国人の認識として存在していたため、「スーパーサイズ・ミー」によってその印象がさらに強まった感は否めません。

そんなマクドナルドですが、米国内には14,000近くの店舗があり、これは世界1位の店舗数。日本の3,700店舗超(世界2位)、カナダの1,100店舗超(世界3位)をはるかに凌ぐ、ダントツの数です。“肥満大国”と呼ばれて久しい米国に、14,000店ものマクドナルド。それだけで、全米のどこに住んでいても、すぐに食べられる距離にマクドナルドがあるから肥満になるのか……というイメージを抱く人もいるかもしれません。

では、実際にはどのような状況なのでしょう。米サイト「Weather Sealed」がこの疑問を検証しました。すると、都市部などの人口が多い地域にマクドナルドの店舗が集中しているのは当然の結果として現れましたが、この検証によって、「マクドナルドの店舗までの距離が最も遠い場所」も浮き彫りとなったのです。

米国内で最もマクドナルドまでの距離が遠かったのは、サウスダコタ州にある2つの町、グラッド・バレーとミドゥーの中間地点だったそう。この場所は、最も近いマクドナルドまで実に107マイル(約171キロ、東京から静岡までの距離よりも少し近い程度)も離れています。そのため、少なくとも「米国ならどこに行ってもマクドナルドがある」というイメージは、あまり正しくないと言えるかもしれません。

ちなみに、だからといってサウスダコタ州の人々がほかの州よりも太るリスクが少ないかと言えば、そうでもない様子。同州は全米で20番目に肥満の多い州で、成人の26%が肥満体型(BMI指数30以上)なのだそうです。

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