父の脱臼を見て「ひざ恐怖症」に、14年間ひざに極度の恐怖心抱く女性。

2009/09/15 10:44 Written by Narinari.com編集部

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何かしら「イヤだ」と感じたことをきっかけに、その後、特定のモノを受け入れられなくなるというのは、大なり小なり、誰にでも起こりうる問題。例えば、子どもの頃に噛まれた&吠えられた経験から犬が怖くなったり、のどに骨が刺さって魚が食べられなくなったりなど、些細なモノも含めれば多くの人が経験していることだろう。そのシチュエーションはさまざまだが、英国には、子どもの頃に目の当たりにした父親のひざの脱臼がもとで、ひざに対して特別恐ろしいイメージを抱き、ひざを受け入れられなくなってしまった女性がいる。

英南部のハンプシャー州ゴスポートに住む25歳のサラ・リスターさんは、11歳のとき、自宅で父親が転落事故を起こし、ひざを脱臼している様子を見てショックを受けてしまった。それからというもの、リスターさんはひざに対して極度の恐怖心が芽生え、人から自分のひざを触られそうになったり、ほかの人のひざと接触しそうになると、たちまちパニック状態になってしまうそうだ。

“ひざ恐怖症”を抱えて14年、常にひざを意識しながら生活を送ってきたリスターさんだが、特に困るのは夏だという。ゴスポートは英国の南端に位置する海辺の街だが、“ひざ恐怖症”のせいで「海やパブに行く気が起きない」そう。水着姿で多くの人が賑わう浜辺は、リスターさんにとっては多くの魔物がうごめいているようなもの。また、自分のひざへの接触や他人のひざとの衝突を恐れるリスターさんは、パブに行ったところで座っても立っても楽しめない。10代〜20代前半という最も遊びたい盛りに、海のそばに居ながら全く夏の雰囲気を味わえないようだ。

「水着や短いスカートで誰かに会ったときに、びくびくしてしまわないか心配」(英紙デイリー・メールより)と悩むリスターさん。これまで催眠療法などで症状の改善を試みているそうだが、それでも「ほかの人のひざを考えるだけで、とても不安になる」(同)というから症状は深刻だ。

しかし、そんなリスターさんの“ひざ恐怖症”にも、変化が見られるようになった。実はリスターさんには、来年5月に結婚する予定の婚約者がいる。晴れの舞台となる結婚式を不安なく迎え、最高の幸せにしたいと、リスターさんは式までに症状を治そうと努力しており、その甲斐あってかひざへの恐怖も薄れつつあるそうだ。ただ、現在は「婚約者や家族、特定の友人なら問題ない」(英紙サンより)ところまで症状は改善されてきているものの、それでもまだ知らない人のひざとなると「すごい恐怖心」を抱いてしまうなど、まだまだハードルは残されている。

リスターさんの夢は「新婚旅行で恐れることなく、浜辺に座りたい」(デイリー・メール紙より)。来年5月の結婚式まであと8か月、夢の実現に向けてリスターさんは治療を続けている。

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