子どもの告別式で結婚したカップル、別れの場で夫婦の誓いを立てた理由。

2009/09/11 13:39 Written by Narinari.com編集部

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親にとって、自分の子どもに先立たれることほど悲しいことはありません。しかも、亡くなったのがまだ幼い子どもだった場合、成長を楽しみにしていた分だけ、悲しみや辛さがより深いものとなるのは、想像に難くありません。

米ニューヨーク州北部バッファローで先日、7歳でこの世を去ったエイサ・ヒルくんという少年の告別式が営まれました。地元紙などの報道によると、祖父の運転する自家用車に乗っていたエイサくんは、高速道路で起きた車6台が巻き込まれる大きな交通事故のために、亡くなってしまったのです。

告別式が営まれた教会では、エイサくんのことを想う人々が集まり、彼が人々に与えた喜びを讃えつつ、心からその死を悼んでいました。そして告別式が終わろうとしたとき、エイサくんの両親が立ち上がり、こう言ったのです。

「今、ここで私たちの結婚式を挙げたいのです」

実はエイサくんの父アミルカー・ヒルさんと、母ラーワ・ギルマチオンさんは、長年交際し、エイサくんという子宝にも恵まれていたものの、結婚はしていなかったのです。エイサくんはいつも両親に「どうして二人は夫婦じゃないの?」「いつになったら結婚するの?」と質問していたと言います。そのたびに彼らは、

「お前が立派に育って、結婚式に参加できるようになってからだよ」

と答えていたのです。その夢が叶えられなくなった今、エイサくんへの追悼の想いを込めて、彼らは夫婦の誓いを立てることにしたのでした。ラーワさんによると、この結婚は2人が話し合って決めたことではなく、それぞれの心に、自然と浮かんできたそう。エイサくんの魂が、両親の心に語りかけていたのかもしれませんね。

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