「12人の赤ちゃん妊娠」はウソだった、大金目当てに詐欺を画策か。

2009/08/21 09:22 Written by Narinari.com編集部

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8月18日に英メディアが一斉に報じたのをきっかけに、世界中を騒がせた「チュニジアの女性が12人の赤ちゃんを妊娠した」との報道。誰もが「人間は12人も同時に妊娠できるのか」という疑問を抱き、また、専門家からも赤ちゃんの健康面や胎内の収容力の問題を懸念して警告が発せられるなど、大きな物議を醸す話題となった。ところが、英メディアの報道を受けてチュニジア保健省が調査に乗り出し、渦中の女性と面談した結果、同省は「妊娠は事実ではない」との結論に達し、事態は急展開を迎えている。

「12人の赤ちゃんを妊娠した」と主張していたのは教師を務める30代のチュニジア人女性で、2007年の結婚後、2度の流産を経験したために体外受精を決意。すると、男の子6人と女の子6人の計12人を同時に妊娠し、女性は全員の出産を希望していると伝えられていた。

しかし、英国の専門家は「自然の出産は不可能」「(12人の赤ちゃんが子宮内に入るとすれば)約7フィート(約2.14メートル)の身長が必要」と、妊娠20週目に突入する前に何らかの対処をするよう警告。世界中から母体と赤ちゃんを心配する声が上がっていた。

そうした中、チュニジア保健省が夫婦に直接会って面談をしたところ、「彼女は12人の妊娠を主張したが、これを示すような外見には絶対に見えない」(英紙デイリー・テレグラフより)様子だったという。また、「健康診断の受診も拒否した」(同)そうで、これらのことからチュニジア保健省のスポークスマンは“ウソ”と断定したとの発表を行った。

また、女性が受診していたとされる、地元の街にある唯一の病院の医者は、これまで女性に受診歴がなく、「疑いようもなく作られた話」(同)と語っている。この医者は、女性がなぜウソをついたのかについて「テレビの取材などで、お金を得ようとしたのではないか」と推測。今年1月に8つ子を生んだ米国のナディア・スールマンさんが、メディア取材によって、数十万ドル稼いだとする話題が大きく報じられたことを引き合いに出しながら、このチュニジア人女性も同じように大金を得ようと画策したと見るメディアも出てきている。

ちなみに、チュニジア保健省の面談のあと夫婦はそろって雲隠れ。現在、連絡が取れない状態だという。

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