女性は徐々に美しくなっている? 米高校卒業生の“40年後”から分析。

2009/08/19 23:45 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


時代の移り変わりとともに、人間は生活スタイルに応じて身体面を変化させてきた。はるか昔までたどれば、脳の発達や二足歩行という面もそう。そこまでさかのぼらなくとも、体型のスリム化や、歯の本数が減少傾向にあることなどもそうだ。そして顔もまた、女性に限っては“美しく変化”してきているという。

フィンランド・ヘルシンキ大学心理学部の研究者であるマーカス・ヨケラ氏は、1957年に米ウィスコンシン州の高校を卒業した10,317人の中から、ランダムに抽出した女性1,244人と、男性997人の卒業写真をサンプルに、複数の依頼者によって“魅力の度合い”を数値化する研究を行った。そして、抽出した人たちの40年後の生活を追跡。子どもがいる人に対しては、その子どものデータも収集した。

この研究の結果を伝えている豪放送局のABCによると、調査では“魅力の度合い”の数値が高い女性は、低い女性に比べて16%、子どもを多く産んでいることが判明したという。この結果について、豪アデレード大学のジャック・ダ・シルバ博士は「16%という数字が大きな差ではなくても、そこには『美の競争』が形成されている」と分析。また、調査では魅力的な両親からは、男の子よりも女の子のほうが産まれる比率が高く、魅力的な女性から産まれた娘は、その魅力を受け継いでいる場合も多かったそうだ。

これらを総合すると、一代では子どもを多く産む差が16%程度でも、魅力的な女性が魅力を受け継いだ娘を産み、さらにその娘が魅力的な女の子を産むというパターンを繰り返すことによって、相対的に“魅力の度合い”が高い女性が増える率が上がっていく、ということらしい。大ざっぱに言ってしまえば、美人は美人の娘を産む率が高く(しかも子どもの数も多い傾向)、その娘たちもまた同じパターンとなるため、世の中に美人が増えていくということのようだ。

豪放送局ABCと同様に、この研究に触れている英紙タイムズは、「この研究は、サトシ・カナザワの以前の研究に基づいている」とも紹介している。サトシ・カナザワ氏は、英研究機関のロンドンスクール・オブ・エコノミクスで進化心理学を研究する日系米国人の講師。同氏は米国で行われた調査を研究した結果から、「見た目が美しい両親は、男の子を産む確率が26%下がる」との結論を導いた。やはりカナザワ氏の研究でも、“魅力の度合い”が高い親からは、女の子が産まれる率が高いと分析しているようだ。

そして今回の調査も踏まえてカナザワ氏は「もし魅力的な両親から多くの娘が産まれ、その魅力を受け継ぐなら、徐々に魅力的な女性が増えていくのは論理的」とコメントしている。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.