高速道路工事の騒音が原因? ブタ200頭が喧嘩はじめ40頭死ぬ。

2009/08/02 10:31 Written by Narinari.com編集部

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騒音は人間に心理的不快感やイライラ、ストレスを与え、睡眠妨害や集中力の低下などの悪影響を及ぼすが、それは動物でも同じこと。2008年には、モロッコ・ラバドにある動物園のキリン一家が騒音ストレスで死亡したニュースや、タイ・バンコクで起きたデモによる騒音で、動物園のアリクイが衰弱するというニュースが報じられたこともある。そして、今度は中国で、工事現場の騒音にストレスを受けたブタ同士が、殺し合うほどの大喧嘩をするという事件が起きた。

「南京晨報」によると、事件が起きたのは南京市雨花台区でブタの飼育をしていた農家。高速道路の工事現場近くに住む潘興発さんは、昨年末から飼っているブタがひっきりなしに喧嘩をし、お互いを咬んで傷付けるようになったことに気が付いた。当時行われていた高速道路工事の騒音を原因と考えた潘さんは村長に相談、問題を解決してくれるように頼んだ。村長は工事現場の担当者に事情を話し、一度は工事の騒音は静まったそうだが、それもたった2日間で再開。またすぐに騒音が響き渡るようになり、潘さんのブタは大喧嘩をするようになってしまった。そして、驚くことに200頭いたブタのうち、約40頭が咬み殺されてしまったのだという。

ブタを売って生計を立てていた潘さんにとっては、騒音を原因とする喧嘩でブタが死んでしまうのは“まさか”の出来事。再び村長に助けを求めた潘さんは、村長から「自分で工事現場へ行き、先方に相談してみなさい」と言われ、自ら工事現場へ出向くことになった。

しかし、このことがさらなる悲劇を生むことになる。今度は潘さんと工事施工者の間で大喧嘩に発展してしまったのだ。潘さんが騒音の発生源であった開さく機の作業者に「騒音で私のブタを死なせたのに、あなたは機械をすぐに止めなかった!」と文句を言ったところ、相手は激高。「お前が止めろと言ったら機械を止めるのか。私は上の意見しか聞かない」と2人の間で言い争いが始まり、取っ組み合いになってしまった。

さらに、ほかの工事施工者や潘さんの家族が入り乱れる大喧嘩に発展。工事現場の石やガラクタを武器に、血まみれの戦いが繰り広げられ、潘さんは足を骨折するケガを負うハメとなり、検察院が介入する“事件”となってしまった。

なお、牧畜関連の専門家は今回の「ブタの大喧嘩」に関し、「反不適総合症」と診断。工事現場の騒音でブタの精神が害されるともに、冬の地面は冷たく、ブタが睡眠不足に陥ってイライラしていたのが要因ではないかと分析している。

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