台湾で“爆乳仙女”壁画騒動、お寺の壁に描かれた作品は低俗か芸術か。

2009/07/31 20:42 Written by Narinari.com編集部

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台湾新竹県新埔鎮のお寺に、“爆乳仙女”なる壁画が登場し、注目を浴びている。中には胸を完全に露出している過激な仙女もいるため、保守的な住民からは「低俗だ」と批判の声が挙がっているという。一方、壁画を描いた画家の廖鳳琴氏はあくまでも「芸術作品だ」と、住民の批判に真っ向から反発。保守的な住民と画家との“駆け引き”はしばらく続きそうな気配だ。

文学と歴史の研究家である黄有福氏によると、廖鳳琴氏の壁画は、最近になってかなり大胆な作風となった。これまでお寺の壁に描かれてきた仙女は、大変上品なイメージだったそうだが、廖鳳琴氏の「胸の大きな仙女」が現れてからは、「仙女=爆乳」といった悪いイメージがついてしまったという。事実、廖鳳琴氏はここ最近、多くの寺院で壁画を描いているが、問題となっている“爆乳仙女”はほかのお寺でも見ることができる。

黄有福氏は“爆乳仙女”に批判的な立場だが、地元住民の反応はまちまちのようだ。「低俗だ」と批判する人もいれば、「素晴らしい」と賛辞を送る人もいる。70歳のあるおばあさんは「乳児に乳を与えるときは、普通は両方のおっぱいを見せないでしょう」と壁画の不自然さを指摘。中には「子どもにはこの壁画を見せたくない」と困惑する親もいた。しかし、台湾のテレビ局が行ったインタビューでは、「この壁画を受け入れることはできる」と答える人も多く、誰もが一方的に「低俗」と思っているわけではないようだ。

騒ぎが大きくなってきたことに対し、廖鳳琴氏は「時代の流れを意識して仙女の胸を大きくした」と作風を説明し、「単純に人目を引くために、仙女の胸を大きく描いたわけではない」と釈明している。また、海外の宗教画には多くの女性の裸体が描かれていることを挙げ、何ら「変なところはない」と、この作風には自信を持っているようだ。

壁画が描かれたお寺のひとつ、福徳宮は当初、廖鳳琴氏の壁画がこのようなものになるとは知らなかったそうで、騒ぎが大きくなったことに戸惑ったという。しかし、時間が経つと次第に「誰も気にならなくなった」ともコメントしており、“爆乳仙女”の壁画を修正する意向は今のところないと伝えられている。

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