黒人と白人の夫婦から肌色が違う3兄弟、「レインボーファミリー」と話題に。

2009/07/09 11:55 Written by Narinari.com編集部

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さまざまな人種が集まる欧米諸国では、肌の色が異なる夫婦も多く見られる。生まれてくる子供の肌の色は当然父母の影響を受けるが、どちらが色濃く現れるのかは生まれてみなければわからず、神のみぞ知るといったところだ。それは日本人でも、兄弟で2人ともどちらかの親に似たり、1人ずつどちらかに似たりと、遺伝の仕方がさまざまであるのと同じこと。そうした遺伝の“奇跡”とも言えるような珍しい家族が、英国にいるという。黒人の夫と白人の妻の間に生まれた3兄弟は、それぞれ肌の色が異なっており、英メディアは「レインボーファミリー」と表現している。

この家族はアフリカ系カリブ人で黒人のコーネル・ナースさん、白人のカーラ・ナースさん夫妻と3人の子供たち。2003年に最初の出産で長男のジャーメインちゃんが生まれたが、ジャーメインちゃんは2人の影響を受け、「黄金の肌と茶色の目」(デイリー・メールより)を持っているという。2005年には、夫婦に長女タニーシャちゃんが誕生。するとタニーシャちゃんは、父親のコーネルさんの影響が色濃く反映され、「黒い肌に黒い目で、髪にはカールがかかり」父親そっくりの姿だった。

そして2007年、夫婦は3人目の子供となる、次男ジェイデンちゃんを授かったが、今度はカーラさんの影響を強く受けたようで、「白い肌にブロンドの髪、青い目」を持って生まれてきた。子供それぞれが、両親の特徴をさまざまな形で引き継いだ結果、三者三様の姿で誕生したわけだ。英メディアはナース家を「レインボーファミリー」と命名。また、家族を見た友人が「国連とあだ名とつけた」と、カーラさんは英紙デイリー・テレグラフに明かしている。

同じ夫婦から、それぞれ肌の異なる3兄弟が生まれたことについては、専門家も珍しいケースと興味を示しているようだ。英国遺伝子協会のジェス・バクストン博士は「これまで聞いたことがなく、あまり起こり得ないと思う」(デイリー・メールより)との見解を示している。その上で「目や髪など、遺伝子の影響はランダムであり、同じ親から違う肌の色の子供が生まれるのは可能」としながらも、3人それぞれが違う色というのはかなりのレアケースのようだ。バクストン博士によれば、どの色の子供が生まれるのか、その予測は「可能ではない」としている。

また「同じ親から生まれた子供たちでも、互いに同じ遺伝子を共有するのは約50%に過ぎない」ため、片方の親が「明るい色の肌」の遺伝子を持ち、もう1人の親が「黒い肌」の遺伝子を持っていれば、どの色にも生まれる可能性があるのだという。多くは兄弟が2人だけでただ比べる程度だったり、どちらかの親の影響が強かったりというケースが多いようだが、3兄弟でここまできれいに分かれるのは、確率的にも珍しいらしい。

見た目も違う兄弟について、母親のカーラさんは「個性もそれぞれ」と話している。長男ジャーメインちゃんは母親似、長女タニーシャちゃんは見た目同様に父親似、そして次男ジェイデンちゃんは2人と違って「茶目っ気があって、好奇心旺盛」だそうだ。それぞれ全く違う印象とあって、やはりというか、周囲からは「父親が違うのではないか」との疑惑を持たれたこともあったという。カーラさんは「住んでる街は白人が多く、家族みんなで歩くと奇妙に見えるでしょう」と話しながらも、そうした疑いの目はきっぱり否定。父親のコーネルさんも「子供たちはみんな、親と同じ特徴を持ってるじゃないか。3人の肌の色がまさにそうだよ」と話し、自分たちの子供と疑いもしなかったと話している。

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