垂直落下を超えた最大傾斜角112度、英国の新コースターがギネス認定。

2009/07/07 21:45 Written by Narinari.com編集部

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山梨の富士急ハイランドにある最高速度時速130キロ、最大落差70メートルの「FUJIYAMA」(1996年開業)、スタート後1.8秒で時速172キロに達する「ドドンパ」(2001年開業)、座席自体が回転する「ええじゃないか」(2006年開業)、三重のナガシマスパーランドにある全長2,479メートルの「スチールドラゴン2000」(2000年開業)など、日本にはギネス級、もしくはギネス記録を持つジェットコースターがいくつも存在している。しかし、そんな日本でもお目にかからないような、圧倒的な最大傾斜角を持つジェットコースターが英国に現れた。ギネス・ワールド・レコーズ社が世界一に認定したこともあり、国内外から人気を呼んでいるようだ。

このジェットコースターは、英ノースヨークシャー州マルトン郊外のフラミンゴランド動物園内に設置された「Mumbo Jumbo」。直線区間は長くなく、乗り物も4人乗り1両で運行されており、スピードを感じるというよりはひねりや回転などの小回りでスリルを味わうのが醍醐味のジェットコースターだ。

注目の最大傾斜角は、なんと垂直を超えた112度。「FUJIYAMA」が65度、「ドドンパ」が90度、東京ドームシティの「サンダードルフィン」が74度ということから考えても、112度が圧倒的な数字であることがわかる。この傾斜に出会うのはスタートから最高部の地上約30メートル地点へ上昇した後で、1秒程度で通り過ぎてしまうものの、乗車目線では落ちる際に真下を向いてもレールが見えず、かなりのスリルが味わえそうだ。

7月4日の開業に先立って「Mumbo Jumbo」の試乗した英BBCの女性記者は、あまりの恐怖と興奮から、乗車が終了すると笑いが止まらなくなっていたほか、開業後に乗車したジェットコースター愛好会のメンバーは「ほかに乗ったことがない珍しい乗り物」と絶賛。また、開業初日には最高地点で20分間も停止する事故が発生したものの、乗車していた少女から「上から公園が見られて眺めが良く、気持ちよかったわ」と喜ばれたという。施設側は、安全システムが感知したために停止したと説明している。

初日の運行を確認したギネス・ワールド・レコーズ社は、英紙デイリー・テレグラフに対し「10回の運転が正常に完了したので、世界記録と認定する」と発表。「鉄製ジェットコースターで最も急角度」というカテゴリーで世界一の称号を獲得した。英紙デイリー・テレグラフは、112度の落下を「空軍パイロットのような体験」とも伝えている。

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