1990年代後半から2000年頃の女子中高生を中心に、東京・渋谷界隈で一大勢力を築いた“マンバ（ヤマンバ）”たち。肌を真っ黒に焼き上げ、目の周りや口を白く塗り、髪にはメッシュを入れ……と、あまりに独特なファッションに大人は困惑し、男性陣も困惑の表情を浮かべたのは記憶に新しいところだ。しかし、“マンバ”たちは2〜3年のブーム（？）の後に姿を消し、今ではほとんどお目にかかることも、話題になることもなくなってしまった。

ところが6月下旬から7月上旬にかけて、国内だけでなく、海外の掲示板サイトやブログ、ソーシャルニュースサイトなどで、再び“マンバ”が話題を呼んでいる。きっかけは6月下旬に英国の国営放送BBCが「British followers of Japanese fashion」なる記事をウェブサイトに掲載したことだった。

この記事は、日本ではすっかり懐かしくもある“マンバ”の格好をした18歳の英国人男女を紹介したもの。「日本のアンダーグラウンドな若者文化が世界中に広がっている」と前置きした上で、英国の若者がソーシャルネットワークで知り合った日本の友人から“マンバ”を学び、YouTubeによってそのスタイルを再現方法を学んでいると伝えている。

BBCで紹介された男女はインタビューにも答え、すっぴんの状態から“マンバ”メイクを施していくところや、パラパラを踊る姿も披露。2人とも、かなり“マンバ”を気に入っているようだ。しかし、たとえ英国人であっても“マンバ”は“マンバ”。そのインパクトはやはり強烈だ。

実際にYouTubeで「manba make」などのワードで検索をすると、メイクの仕方を英語で丁寧に紹介したHow to映像を確認することができる。これなら日本でのブームをリアルタイムに知ることのなかった外国の人々でも、簡単に“マンバ”に変身できそうだ。

ちなみに、BBCの記事に対して日本のネットでは「なぜ今になって…」「日本人として恥ずかしい」といった反応が見られ、また、海外でも「娘がこれに気付いてなくてラッキーだ」「魅力的ではないなぁ」といった声が上がっている。