飲酒運転の車に飛び込んでエンジン止める、勇敢な男性により事故回避。

2009/06/30 19:57 Written by Narinari.com編集部

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高速道路を走っている時に近くの車が不安定な運転をしていたら、誰もが危険を感じることでしょう。自分の車にぶつかってくる可能性もあり、場合によっては数台を巻き込んだ大事故になる恐れもあります。そうした状況では、その車から離れるのが一番の安全策ですが、米国ユタ州のある男性は、自分の身を守るよりも、ほかの人々の安全を心配して勇敢な行動に出ました。

この男性は、ユタ州ソルトレイクシティー郊外に住むアラン・カークハムさん。当日の朝、カークハムさんは娘を自動車教習所まで送って行き、そのまま仕事場へ向かうために高速道路を走行していました。すると突然、近くの車が、カークハムさんの走っていた車線に無理矢理割り込んできたのです。さらにその車は右に左にと蛇行運転を続け、ほかのドライバーの前を遮り続けたそう。

「これは酔っ払い運転に違いない」と確信したカークハムさんは、携帯電話で警察に通報。しかし運の悪いことに、その時すぐに現場へ駆けつけられるパトカーがなかったのです。そうこうしている間に、問題の車は高速道路の出口へと向かい始め、普通道路へ。カークハムさんは「このままだと歩行者を轢いてしまうかもしれない」と思い、この車を追跡することにしました。

そして、問題の車が交差点で信号無視をした挙げ句、交差点内で立ち往生したタイミングを見計らい、カークハムさんはとっさの行動に出ます。自分の車から飛び出し、相手の車の助手席から車内に飛び込んだのです。そして、キーに手を伸ばしてエンジンを止めると、今度は酔っ払った状態の運転手を車外に引きずり出しました。

その後、警察が到着し、酔っ払い運転手は逮捕されることに。運転手の抵抗にあったり、急に車が発進して振り回されたり……という危険性もあったはずです。カークハムさんのとった行動は“勇敢”の一語に尽きます。ただ、警察側はカークハムさんに大変感謝しつつも、

「でも、やはり危険なのでほかの人は真似しないでください」

と注意も忘れていません。

今回の出来事はもうすぐ免許を手にするカークハムさんの娘にとっても、「道路ではなにが起こるか判らない」という教訓になったかもしれませんね。

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