中国の翼が生えた猫が話題、地元では「天使の猫」とかわいがられる。

2009/05/29 13:08 Written by Narinari.com編集部

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犬と並び、人間の生活に癒しを与えてくれる猫。気ままな性格や愛らしいビジュアルに胸を打ち抜かれる人も多いが、そんな猫の背中に“翼”が生えていたとしたら、どう思うだろうか。過去にも欧米や中国でごく稀に報告されてきた“翼の生えた猫”が、このたび中国・重慶市で新たに発見され、地元紙や英国メディアで話題を呼んでいる。

地元紙・重慶時報によると、“翼の生えた猫”はもともと、重慶市に住む80歳の劉秀珍さんのペットだった。劉さんは生後40日でこの猫を引き取り、以来、1年あまり飼い続けていたが、異変に気が付いたのは半月ほど前のこと。猫の身体を洗っている時に、背中から“翼”のようなものが生えているのを発見したそうだ。見つけた劉さんは、猫の“翼”をとても恐ろしく感じてしまい、捨ててしまったのだという。

飼い主を失くした猫だが、劉さんとは逆に近所の人たちはその姿に魅了されてしまい、代わりにご飯や水浴びなどの面倒を見始めた。また、猫の毛並みや“翼”の形から、近所の人たちは「天使の猫」と呼び、珍しさから見物客も詰めかけているという。しかし元の飼い主だった劉さんは、多くの人に可愛がられているのを見て恐ろしさは無くなったものの、「もうその猫を飼うつもりはない」と話しているそうだ。これに対し、地元紙は「責任感のない飼い主だ」「誰か早く引き取れば」との声も聞かれると伝えている。

この猫の“翼”に関して、重慶自然博物館の研究員は「環境汚染による、遺伝子の突然変異が原因ではないか」と推測。そして飼い主がいない現状に「元飼い主の同意を得るのが当然」と前置きした上で、博物館で引き取れるか検討しているそうだ。また、英紙デイリー・メールでは別の専門家の見方として、遺伝子レベルではなく、母猫が妊娠中に化学製品によってもたらされた作用の可能性を伝えている。

“翼が生えた猫”は、2007年にも同じ中国で話題となったほか、古くは1800年代から欧米を中心に発見例がたびたび報告されてきた。その原因は毛が伸び過ぎてもつれ、“翼”のように見えた例もあったようだが、突然変異や皮膚病によるものなど様々な説があり、未だ不明の部分も多い。欧米をはじめ諸国では“翼の生えた猫”は不吉と捉えられる傾向があり、2004年にロシアでは、村人が恐れて水に沈めて殺してしまったという話がある。今回の中国の猫は、ぬいぐるみのような姿が幸いして温かく育てられているようで、今後も幸せに成長していけるよう願いたい。

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