酔うと気持ちが大きくなりがちだが、大人なら冷静さをわきまえたいところ。しかし、飲酒にまつわる失敗談は多く、先日はSMAPの草なぎ剛が逮捕され大きな話題を呼んだ。こうした中で、英国のエリザベス女王が週末を過ごすウィンザー城の敷地で、酔っ払ったカップルが性行為をして逮捕された。英メディアではこの衝撃的な事件を相次いで取り上げているが、第一報を伝えた英紙サンによると、逮捕までの20分間、日本人観光客が目撃していたという。

この事件は、人が多く行きかう昼間の出来事だった。酔っ払った30代前半とおぼしきカップルは、ウィンザー城の敷地内に現れるとおもむろに服を脱ぎ始め、城壁沿いの芝生の上で性行為を開始した。そこには日本人観光客がいただけでなく、あたりのホテルやパブからも丸見えの状況。周囲の注目を浴びたが、人目を一切気にすることもなく2人の世界に浸ったそうだ。

ウィンザー城は、バッキンガム宮殿のあるロンドンからほど近い場所にあり、エリザベス女王が週末を過ごすことでも有名。日本で言えば葉山や那須などにある御用邸に当たる。さらにこの日、ちょうどエリザベス女王が訪れていた。そんな場所で、しかも真昼間に性行為を始めたカップルに、ウィンザー城に詰めていた衛兵たちも大いに驚いたそう。

事件を目撃した衛兵は、仲間の1人が気付いて周囲に伝えると、一斉に詰め所の窓が開いたとサン紙に語っている。そして芝生から出るようにサインを送ったが、自分たちの世界に没頭する2人には一切伝わらず、目撃していた人の通報により警察が駆けつけた。2人の行為は警察の到着までの20分余りも続いたそうで、衛兵はその時「日本人観光客がビデオに録画して、お互い画像を見比べて何か話していた」とも証言している。

このカップルは公然わいせつで逮捕され、警察署に一晩勾留された。警察によると、連行の際に2人はふらふらで足元もおぼつかず、男性は自分のズボンすら上げることができなかったほど泥酔。酔いがさめた後も、自分たちが何をしたのか分かっていなかったという。

英王室は公式コメントの発表を拒否したが、ある王室関係者は、事件当時にエリザベス女王は城内にいたものの、女王の住まいが現場とは離れており、幸いにも事件を知らないとサン紙に語っている。

この報道を受けて、英国のネットでは「笑える」「観光客に録画されてよかったな」「動画は『YouTube』に置いてないの？」などのコメントが相次いでいる。批難するというよりも、笑い話として受け止めているようだ。サン紙の記事では、アスコット競馬場で性行為するカップルや、屋根の上で抱き合うカップルの写真も並べて過去の事例も紹介している。