リトルリーグで完全試合を達成、12歳の女の子に米メディア報道が過熱。

2009/04/28 13:01 Written by Narinari.com編集部

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最近は茨城ゴールデンゴールズの片岡安祐美内野手や、関西独立リーグ・神戸9クルーズの吉田えり投手など、野球の女子選手の話題が聞かれるようになった。体格面の問題などもあり、男性に混じってプレーをする女子選手はまだまだ少ないが、昨年、愛媛県松山市で開かれた第3回女子野球ワールドカップでは日本が初の世界一に輝くなど、以前に比べれば格段に女子野球、女子選手が注目される環境が整いつつある。2人に続くスターの誕生が楽しみなところだが、米国では先週、12歳の女の子がリトルリーグで完全試合を達成し、メディアの報道が過熱。全米の注目を集めている。

渦中にいるのは米ニュージャージー州のリトルリーグで投手を務める12歳のマッケンジー・ブラウンちゃん。4月21日に行われた試合では男の子を相手に、18人の打者から12個の三振を奪うなど1人のランナーも許さず、所属するリーグでは史上初の“女子による完全試合”を達成した。するとその快挙を地元紙や地元テレビ局が報道したのをきっかけに、米放送局FOXがブラウンちゃんのインタビューを放送。さらにメジャーリーグ公式サイトなども記事を掲載したことから、ブラウンちゃんの名前が全米に知られるようになった。

快挙の一報を載せた地元ニュースサイト「NJ.com」には、「性別は関係ない。よくやった」「マッケンジーは大きな仕事をやってのけた」と読者からコメントが多く寄せられている。同時に記事では、全米のリトルリーグで10万人以上の女の子が所属していることや、年間50から60試合で完全試合が達成されていると紹介。その上で女子選手による達成は誰も知らないとして、その快挙ぶりを伝えた。

そしてこの快挙にはメディアだけでなく、メジャーリーグも飛びついた。メッツのファンだというブラウンちゃんは、4月25日に行われたメッツ対ナショナルズの試合で始球式を行ったのだ。ボールは左に外れストライクとはならなかったが、12歳とは思えぬピッチングを披露。その後、家族と共にスタンドから観戦したブラウンちゃんは、試合中もテレビのインタビューを受けるなど、注目を集め続けた。

今年でリトルリーグから卒業というブラウンちゃんは、その後はソフトボールへ転向する予定だという。「野球が上手でも、ソフトボールに慣れるのは難しいかもしれない」という周囲の不安をよそに、ブラウンちゃんは「今までやってきたことと少し違うだけ」と気持ちは前向きだ。オリンピックなどの国際大会で日本代表が何度も苦しめられている通り、米国でソフトボールは盛んに行われる競技。ソフトボールの世界でも注目される活躍ができるか、ブラウンちゃんの今後に期待したい。

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