歯に衣着せぬ毒舌が人気を博し、昨年のMTVビデオ・ミュージック・アワードでは司会を務めたラッセル・ブランドは、英国の著名コメディアン。自身の名前を冠した英放送局BBCラジオ2の番組「ラッセル・ブランド・ショー」ではラジオDJとしても活躍していた。
ところが、昨年10月18日放送内で“事件”が起きた。ゲストとして出演する予定だった俳優が急遽キャンセルとなり、ラッセルは俳優の自宅の留守番電話にメッセージを残すことに。しかし、メッセージの内容があまりに下品だったため、放送終了後にはリスナーからの苦情が殺到。ラッセルは番組降板を余儀なくされた。
それからしばらくはラジオ界から離れていたラッセルだが、4月19日に放送された英ラジオ番組「talkSPORT」で久々にパーソナリティとして復帰。ゲストには英ロックバンド、オアシスのリーダーであるノエル・ギャラガーが招かれた。
ラッセルとノエルは友人同士で、応援するクラブは違えど、ともに大のサッカーファンとして知られている。番組内でもサッカーの話題に盛り上がった2人、その中でラッセルが応援するウェストハムのファンの有名人を探すこととなり、白羽の矢が立ったのが米国のバラク・オバマ大統領だった。
会話の内容を報じた英音楽専門誌NMEによると、オバマ大統領がウェストハムのファンかどうか確かめるため、ホワイトハウスに直接電話をかけた2人だったが、結果は留守番電話だったという。
そこで、ラッセルは「親愛なるバラク・オバマさん、私たちはあなたが世界で最も有名なウェストハムサポーターなのか、確かめたくて電話しました」とのメッセージを吹き込み始めた。熱烈なウェストハムサポーターのラッセルは「監督にどんなフォーメーションを提案したいですか」と采配に関する質問も残している。
2人は気分良く受話器を置いたものの、しばらくして事の重大さに気付いたのか、この後ノエルは「この留守電メッセージが、米国ビザ取得の問題になるかも」と考え込むように語ったのだそう。これまで数々の物議を醸す発言をしてきたノエルでも、さすがに相手が悪いと悟ったようだ。