YouTubeで公開中のコマ撮り動画が話題、ストーリーと手法に絶賛の声。

2009/04/18 20:56 Written by Narinari.com編集部

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動画投稿サイトは、アマチュア映像クリエイターにとって手軽に自分の作品をアピールできる場所。現在も多数の自作動画が公開されているが、よほど注目を集めない限り多くの人の目に触れる機会はなかなか訪れない。その中で、「YouTube」で公開中の「オオカミはブタを食べようと思った。Stop motion with wolf and pig」と題された動画が話題沸騰中だ。4月9日の投稿から1週間あまりで再生回数が80万回を超え、各所で絶賛の声が上がっている。

「オオカミは〜」は、ある部屋の中で人が封筒から2枚の写真を取り出すところから始まる。その写真にはオオカミに扮した人間とブタの模型が映されており、オオカミがブタを食べようと追いかけていく内容だ。

オオカミとブタの動きは、写真を1枚1枚並べていくコマ撮りで表現されている。2匹とともに映る外の世界が広がっていき、まるで部屋に現れた異次元空間の中を追いかけまわしているよう。写真の配置にも工夫を凝らしており、空間的な奥行きを感じさせる。エレベータに乗る場面や、踏切で電車が通過する場面などは、写真で表現したとは思えないほどだ。

YouTubeには世界各国から3000件を超えるコメントが寄せられており、「信じられない」「素晴らしい作品だ」などの称賛で占められている。また、「はてなブックマーク」にもブックマークしたユーザーから絶賛の声が寄せられており、中には「なんか賞をあげたくなったが、とっくに受賞していたのか」とのコメントも。実はこの作品、NHK BS2の番組「デジタル・スタジアム」で披露されたものなのだ。

「デジタル・スタジアム」はCGやアニメなどのデジタル作品を一般から公募し、紹介する番組。「オオカミは〜」は、昨年5月23日放送の映像部門セレクションで紹介され、人気投票で1位に選ばれた。さらに、今年3月6日放送の「第9回デジスタ・アウォード」の映像部門年間グランプリの候補6作品に選ばれたものの、残念ながらグランプリは逃している。

この作品を制作した映像クリエイターの竹内泰人氏は、コマ撮りを愛してやまない「コマドリスト」を自称。公式サイトでは「オオカミは〜」のほか多数のコマ撮り動画が公開されている。サイト内にある4月15日付の日記で「オオカミは〜」をYouTubeに公開し、日本語版と米国版で「おすすめ動画」に選ばれたことを明かした。これが注目を集めるきっかけとなったようだ。

ご飯や牛乳とともに「好きな食べ物」に挙げるほどコマ撮りを愛する竹内氏、次回作にも期待したい。

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