2008年に劇場公開され、興行収入が155億円を超える大ヒットを記録した宮崎駿監督のアニメ映画「崖の上のポニョ」。映画館での上映はすでに終了しているが、3月20日に開かれた東京アニメアワードではアニメーション・オブ・ザ・イヤーを獲得したほか、7月にはDVD化、12月にはBlu-ray化されるなど、いまなお注目度は高い。海外では韓国や香港に続いて、イタリアで3月20日から公開が始まったが、このほど米アニメニュースサイト「Animation World Network」が、8月14日からの全米公開決定を報じている。

米国版「ポニョ」の気になる声優陣は、主人公ポニョがノア・サイラス、宗介役がフランキー・ジョナスに決定した。2人はともに米国を代表するティーンセレブの妹・弟で、ノア・サイラスの姉は米ドラマ「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ」で大ブレイクしたマイリー・サイラス。一方、フランキー・ジョナスは人気バンド「ジョナス・ブラザーズ」メンバーの末っ子だ。すぐ上の兄ニック・ジョナスとマイリー・サイラスが過去に交際していたため、その弟と妹の共演は映画の内容以上に話題となるかもしれない。

この2人の脇を固めるのは、マット・デイモン、ケイト・ブランシェット、リーアム・ニーソン、ティナ・フェイ、ベティ・ホワイトら名優たち。配給元である米ウォルト・ディズニーの力の入れようがうかがえるキャスティングだ。

宮崎監督の前作「ハウルの動く城」（2004年公開）は国内外で数々の賞に輝くなど作品への評価は世界的に高く、また、米国版ではハウル役の声優にクリスチャン・ベールが起用されるといった話題性もあったものの、上映館数が少なかったことが影響し、米国の興行成績は振るわなかった。しかし、今作は「ハウルの動く城」を遙かにしのぐ豪華な声優陣の後押しも受けることから、米国での興行面でのブレイクが期待される。