キューバのWBC日本戦は“主審の判定”が敗因? 米メディアが指摘。

2009/03/16 23:05 Written by Narinari.com編集部

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米サンディエゴでワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンド初戦を迎えた日本代表は、先発の松坂大輔投手(レッドソックス)らがコーナーを丁寧に突く投球でキューバ打線を抑え、6-0で勝利。これにより日本は3月18日に準決勝進出をかけて、メキシコを破った韓国と三たび対戦することになった。

試合の主役は松坂投手だった。序盤、味方打線がちぐはぐな攻撃で嫌なムードを漂わせても、松坂投手は一回こそ連打を浴びたが、低めのコーナーに変化球が決まることで直球の威力も増し、キューバ打線を完封。イチロー外野手と城島健司捕手(ともにマリナーズ)が立て続けに落球した三回は、安打を許しながらもアウトをすべて三振で奪い、チームを盛り上げている。松坂投手は86球を投げて無失点、8奪三振の成績で六回に降板。岩隈久志投手(楽天)、馬原孝浩投手(ソフトバンク)とつなぎ、最終回は藤川球児投手(阪神)が締めて完封リレーとなった。

攻撃陣も、三回に青木宣親外野手(ヤクルト)の適時打や村田修一内野手(横浜)の犠飛などで3点を先制し、その後も日本が掲げるいわゆる「スモールベースボール」を実践。コツコツと得点を重ねた。

注目されたキューバの先発、最速164キロの直球が武器のアルベルティン・チャップマン投手はスピードこそ見せたが、良い球と悪い球がはっきり分かれた。カウントを取りにいった投球を日本打線に弾き返され、三回途中に満塁となったところで降板。後続の投手が3点を失う形となった。また、キューバは試合中に日本だけでなく主審も敵に回してしまったことを、米メディアが指摘している。

四回に打者、岩村明憲内野手(レイズ)への投球の判定に、キューバベンチから異議が唱えられ、主審がキューバ側に「注意」のジェスチャーを送る場面があった。これについて、米放送局ESPNは「キューバチームは主審のストライクゾーンを疑問視していた」「先発のチャップマン投手も主審の判定に落ち着きを失っていた」と伝えている。この異議の直後、岩村選手に投じられた外角の際どい球もボールと判定されるなど、主審の心証がキューバ側へマイナスに働いたのは想像に難くない。

とはいえ、主審をできるだけ味方につけることは国際大会での常識とされ、城島選手も主審とコミュニケーションを取って少しでも印象を良くすると明かしている。この試合では、そうした城島選手の努力が実を結んだ結果とも言えそうだ。

次は準決勝進出をかけた韓国との試合、先発はダルビッシュ有投手(日本ハム)が予想されている。

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