使い古しの野外照明で「大麻栽培」を、リクエストに交通局は困惑。

2009/03/16 17:14 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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日本ではいかなる場合も違法の大麻ですが、欧米ではその主成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)等の効能が医療に利用され、一部では医師の処方箋があれば合法的に使用が認められています。大麻には鎮痛、沈静、催眠、食欲増進、抗癌、眼圧の緩和および嘔吐の抑制といった効果があり、特に米国ではTHCを合成した錠剤を、末期ガン患者やエイズ患者に対して食欲促進と吐き気の緩和といった目的で処方しています。

さらにモンタナ州などでは医療的な大麻使用のほか、患者と、その患者に医療ケアを与える職種の人には大麻の栽培も許可されています(ひとり6株まで、という限定アリ)。雑草よりも生命力があるという大麻なので、簡単に育つとか。

とはいえ、モンタナ州は米国でも北部に位置して冬の寒さが厳しい場所。冬に大麻を栽培しようにも、多少ムリのある気候です。そこで多くの人々はグリーンハウスなどを利用するのだそうですが、その施設を整えるのにも多少お金がかかります。

そこで同州に住むリック・ベイカーさんという医療ケアに携わる男性は、そのコスト削減のために同州交通局に面白い懇願書を提出しました。

その内容は、最近撤去された、橋に取り付けられていた照明ライトを大麻栽培の為に再利用させてくれないかというもの。ベイカーさんによると、もし個人で大麻栽培用に器具や施設を用意するとなると600〜1,100ドルの出費になるそう。しかし交通局がすでに使用していない野外照明を再利用出来るのならコストはかなり抑えることが出来ます。それに使用していた電球ですから、栽培に必要な明るさは十分にありそうです。

ただし、モンタナ交通局はたとえ合法だとしても、大麻栽培に装置を提供するのには難色ぎみ。広報担当者によれば

「ベイカーさんのリクエストは、多分同局ではお断りすることになると思います」

と、実現は難しそうな気配です。

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