交差点では右折車にご注意、人身事故件数が左折車の7倍以上に。

2009/03/10 13:57 Written by Narinari.com編集部

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交通事故件数はここ2年減少傾向にあり、事故による死者も減少して昨年は54年ぶりに5000人台になった。一方、悪質な事故が注目されたことで2001年に危険運転致死傷罪が成立するなど、自動車が走る限り事故の危険は常につきまとう。

こうした中で、埼玉県警が2008年中に起きた県内交差点での車と歩行者の事故状況を分析した。歩行者を含めた分析は、初の試みだという。これまで車同士の事故は右折車と対向の直進車、車と歩行者の場合は歩行者が巻き込まれやすい左折車の危険性が指摘されていたが、今回の分析では右折車による人身事故が左折車の7倍にのぼることが明らかになった。

警察庁によると、埼玉県は昨年の交通事故死者数で全国ワースト2位(1位は愛知県)。また、全国的に交通事故の半数以上を交差点事故が占めるが、同県は交差点での人身事故件数に絞っても全国ワースト5位になっている。

県警は、昨年に交差点で起きた事故を、右折車にはねられる、直進車にはねられる、左折車にはねられる―の3ケースで分析。その結果、右折車は死傷者494人(負傷者487人、死者7人)で、左折車の68人(負傷者68人、死者0)と比べ7倍以上の差が出た。

右折車の事故をさらに分析すると、ドライバーから見て左から右へ横断する歩行者が494件中303件と6割を超えていることが判明。東京トラック協会の分析と同様の結果になったという。ちなみに、直進車の死傷者は444人(負傷者425人、死者19人)だった。

前述のとおり、左折時の歩行者への注意が啓蒙されてきた一方で、右折時は対向車や影に隠れやすいオートバイに気を取られることが多い。そのため、県警は「ドライバーが十分な安全確認をしていない」(産経新聞より)とし、今回の結果を反映した広報を行っていくとしている。

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