ベッカム移籍問題がレンタル延長で決着、希望残すLAギャラクシー。

2009/03/09 20:16 Written by Narinari.com編集部

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6月30日までのミランへのレンタル移籍延長が発表されたサッカー、イングランド代表MFデビッド・ベッカム選手(ロサンゼルス・ギャラクシー)。レンタル延長による移籍金の詳細は公式には明らかにはなっていないが、一部報道ではミランが300万ドル(約2億9600万円)、ベッカム選手本人が200万ドル(約1億9700万円)を支払うともされている。

発表は米メジャーリーグサッカー(MLS)とミランの両公式サイトで行われた。今回の両クラブ間の合意は、6月30日までのミランへのレンタル延長と7月からの米国復帰の確認、さらに7月19日に米国で両クラブの親善試合を行うというもの。MLS公式サイトでは、ベッカム選手が「LAギャラクシーとミランとの間でたくさんの夢が叶えられて、本当に素晴らしい」とコメントしている。

ベッカム選手は5月末までミランでプレーした後、イングランド代表に招集されれば6月6日と同10日にワールドカップ予選2試合を戦い、7月から米国でプレーという形になる。11月のMLSシーズン終了後については今回の合意で明らかにされなかったため、その去就は依然注目のままだ。

米紙ロサンゼルス・タイムズは、LAギャラクシーが先日米国代表のエースストライカーで、バイエルン(ドイツ)へレンタル移籍していたランドン・ドノバン選手を呼び戻したこと、同クラブのティム・レイウェケ会長が「長期的にランドンを中心としたチームになっていくだろう」と語ったことを紹介。すでにベッカム選手の移籍後を見据えているとした。

その一方で、レイウェケ会長は同紙に「チームのためにも、ベッカムを完全移籍させるわけにはいかなかった」と、あくまでベッカム選手の復帰にこだわったことを明かしている。また、同会長は「レンタル延長で移籍金が入り、シーズン終了後に契約破棄するならベッカムから違約金が得られる」としながらも、「彼の家族はイタリアへ移住せず米国にいる」「年末に残りの契約を買い取って出ていくのか、見るのが楽しみだ」と発言。皮肉を込めながらも、ベッカム選手の残留に希望を持っていることが伺える。

今年に入って騒がれたベッカム選手の移籍問題は、ひとまず決着となった。同時に、LAギャラクシーは試合観戦チケットの料金を10%下げることを発表し、ファンへの影響に対して迅速に対応している。しかし、レイウェケ会長のコメントが本音だとすれば、問題が先送りされただけで11月にもう一度ベッカム選手の周囲が騒がしくなるのは明白だ。LAギャラクシーがしたたかな戦略を持っているのかどうか、イタリアで活躍するベッカム選手を楽しみつつ、今後の動向にも注目したい。

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