WBC日本代表は大リーグだと地区優勝もできない? 米高級紙が酷評。

2009/03/07 09:53 Written by Narinari.com編集部

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いよいよ開幕した第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。原辰徳監督率いる日本代表は中国との初戦に4-0で勝利し、最高のスタートを切った。3月7日の第2戦では、9-0で台湾に圧勝した韓国と第2ラウンド進出をかけて対戦する。先発は松坂大輔投手(レッドソックス)を予定しており、第1戦で投球数が46球だったダルビッシュ有投手(日本ハム)の登板も可能だ。

そんな日本代表が米大リーグに参加したらどうなるのか、米国2位の発行部数を誇る高級紙ウォールストリート・ジャーナルが分析した。メジャーリーガーの辞退者が相次ぐ中でWBC連覇を目指す日本代表は総力を結集しているが、同紙はこのメンバーで大リーグに参加しても地区優勝すらできないと結論づけている。

この記事を執筆した同紙の記者ティム・マーチマン氏は、冒頭から「WBCの問題は、それについて尋ねられても誰も答えられないということだ」とWBCに否定的な見解を示し、同大会で盛り上がる日本代表選手を「非力なスラップヒッターと変化球投手」と酷評。そんな選手たちが活躍するプロ野球を「アレックス・カブレラ(オリックス)のようなマイナーリーグで大失敗した選手が、ルー・ゲーリックの全盛期と同じ数の本塁打を打てるリーグ」と評するなど、かなり挑発的だ。

続いてマーチマン氏は、データ会社ベースボール・プロスペクタスがはじき出したデータを紹介した。これは、イチロー外野手(マリナーズ)や福留孝介外野手(カブス)らの実績をもとに、独自の方法で日本選手の成績を換算したものだ。

それによると、ダルビッシュ投手と松坂投手の防御率は合わせて3.95で、大リーグでも屈指の投手となった。藤川球児投手(阪神)の活躍も予想しており、投手陣はナ・リーグで6番目に良かったのだとか。また、イチロー外野手と小笠原道大内野手で769得点を挙げるとしている。

さらに、このデータを昨季の地区覇者ドジャースに替えてナ・リーグ西地区へ当てはめると、日本代表の年間成績は84勝78敗。ダイヤモンドバックス(92勝70敗)に次ぐ2位になったという。

昨季のナ・リーグ西地区で勝率5割を超えたのはドジャースとダイヤモンドバックスのみで、各地区の覇者が軒並み勝率5割後半〜6割台だったのに対し、ドジャースの勝率は地区覇者最低の.519。また、日本の大リーグ専門誌「月刊スラッガー」による昨季プレーオフの戦力分析でも、ドジャースは下から3番目タイの「B−」評価とされた。つまり、大リーグの下位に当たる地区に参加しても、日本代表は優勝できないことになるのだ。

とはいえ、ナ・リーグ西地区は大リーグでも屈指の「打者天国」球場が2つあり、特にダイヤモンドバックスの本拠地チェイス・フィールドは三振が取りにくく本塁打が出やすいことで有名。「投手天国」だったドジャースの本拠地ドジャースタジアムは06年の改修によって中立的な球場へと生まれ変わっており、長距離打者が少ない日本代表にとって不利な地区とも言えるだろう。

そんな同地区の中にあって、パドレスが本拠地にしているペトコ・パークは大リーグでも最高の「投手天国」。WBC第2ラウンドは、この球場が舞台となる。

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