パンパシ大分戦で目立つ空席、ベッカム移籍で米サッカー人気も衰退か。

2009/02/20 21:33 Written by Narinari.com編集部

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環太平洋地域のクラブが集まりナンバー1を決定するサッカーのパンパシフィック選手権。日本からは前年のナビスコ杯覇者が出場し、昨年の第1回大会では、1回戦でデビッド・ベッカム選手擁するロサンゼルス・ギャラクシー(米国)を下したJ1のG大阪が優勝している。今年は日米中韓の4カ国から各1クラブが参加して2月18日に大会が始まったが、初戦でギャラクシーと対戦したJ1大分は0-2で完敗。21日に行われる山東魯能(中国)との3位決定戦に回った。

ギャラクシーにとって地元開催となった今大会だが、大分戦では敵地の洗礼を味わうほどの応援はなかったようだ。英紙サンによると、2万7000席収容のホームデポセンターでは空席が目立ち、駆け付けたギャラクシー・サポーターの中には「ベッカムなんて行ってしまえ」と書かれたTシャツを着るなど、ミランへの移籍が噂されるベッカム選手へ抗議する人物もいたという。

ベッカム選手が出場した試合は軒並みチケットが売り切れたという昨年に比べ、今年のファン離れは深刻かもしれない。というのも、昨年から今冬までにギャラクシーから大物が立て続けに離れているからだ。昨年8月には現役時代にミランやオランダ代表で活躍したルート・フリット監督が「個人的な理由」により退団し、米国代表FWランドン・ドノバン選手も今冬、ドイツの強豪バイエルンへと移籍している。こうした中でまたも噴出した大物選手の移籍騒動に、ギャラクシー・サポーターはうんざりしていることだろう。

4大スポーツ(アメリカンフットボール、バスケットボール、野球、アイスホッケー)が主流の米国だが、近年はサッカーへの関心が高まりつつあり、ベッカム選手の渡米によって注目度はさらに上昇。また、女子プロサッカーリーグも6年ぶりに発足するなど、米サッカー界にとって明るい話題が続いていた。

しかし、パンパシフィック選手権大分戦の空席状況を見ても、今回の移籍報道の影響は少なくない模様。ベッカム選手が米国を離れることにより、ギャラクシーだけでなく米サッカー界全体の人気が一気に傾くことも懸念されている。ギャラクシーはミランとの交渉終結を宣言したが、ミラン側は交渉の続行を宣言しており、2月24日にも直接交渉が行われるとの報道も。残留の可能性はゼロではないものの、ベッカム選手とともに米国のサッカー・ブームも去ってしまうのかもしれない。

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