元マリナーズ投手が移籍で態度一変、チーム内の「反イチロー」示唆。

2009/02/17 23:36 Written by コジマ

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3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けた合宿に参加中のイチロー外野手(マリナーズ)。初対戦の田中将大投手(楽天)に空振り三振を奪われるシーンもあったが、調整は順調に進んでいるようだ。その一方で、原辰徳監督らが操縦できないのではないかとの懸念も一部メディアで報道されている。それによると、発言力が絶大のイチロー選手が暴走した際に、いさめるような人物が首脳陣にも選手にもいないのだとか。

こうした懸念を「的外れ」とする意見も少なくないが、イチロー選手はマリナーズのマイク・ハーグローブ監督時代に首脳陣と衝突した前例がある。また昨年9月には、ジョン・マクラーレン監督時代にチーム内からイチロー選手への批判が高じて暴力を振るおうとする選手まで現れたため、マクラーレン元監督が緊急ミーティングを開いたと、地元紙シアトル・タイムズが報じた。当時指揮を執っていたジム・リグルマン監督はこの事件を否定したうえで、イチロー選手を擁護。地元ファンの声もイチロー選手を支持するものが多数だった。

この報道直後はマリナーズのクラブハウスにメディアが殺到したが、多くの選手はコメントを避けている。その中で、唯一、J.J.プッツ投手だけが「人はみな違う意見を持っているが、それを新聞を通して言うとはね」と“密告者”を痛烈に非難。イチロー選手の実績を称賛し、報道にあった緊急ミーティングが開かれたことについても「そんな覚えはない」と否定していた。

プッツ投手は今オフにメッツへ移籍し、現在は開幕に向けて調整中。そこへシアトル・タイムズ紙の記者がインタビューを行ったところ、移籍前と態度が変わり、マリナーズ内に「反イチロー」の機運があったことを示唆した。

同投手はマリナーズ時代を振り返り、当時はクラブハウスの雰囲気が悪く、シーズンを通してチーム内部に緊張感が漂っていたことを明言。さらに、「昨季のチームには、チームプレーができない選手がいた」「その選手はかなり頑固だった」とし、その選手は「特別な処遇を受けていた」と語っている。

特定の名前を挙げることは拒否したが、インタビューを行った同紙記者のラリー・ストーン氏は「プッツがおもにイチローについて話していたのは明確だろう」とした。

また、イチロー選手についてコメントを求められると、プッツ投手は「毎年200安打がすばらしいかを議論するのは難しいこと。それは簡単な記録ではない。しかし……」と言葉を濁している。同投手がイチロー選手について発言した「誰よりも試合前の準備を欠かさず、毎年200安打、100得点をマークしている選手に対してどこからそんな不満が出てくるんだ?」に比べると、態度の変化が一目瞭然だ。

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