就任間もないチェルシーのヒディンク監督、W杯後の引退を示唆。

2009/02/16 12:43 Written by Narinari.com編集部

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電撃解任されたルイス・フェリペ・スコラーリ前監督の後を受け、サッカー、イングランド・プレミアリーグのチェルシーと今季終了までの契約を結んだフース・ヒディンク監督。欧州チャンピオンズリーグの初制覇と来季の同大会出場権(リーグ戦4位以内)を確実に手に入れるためオーナーのロマン・アブラモビッチ氏が招聘したわけだが、兼任監督を務めるロシア代表のワールドカップ(W杯)南アフリカ大会予選もあることから、欧州メディアでは早くもチェルシーの来季監督を誰が務めるかが活発に論議されている。そんな中、ヒディンク監督がW杯後に監督業引退を示唆したと、英紙デイリー・ミラーが報じている。

ロシアがW杯本大会へ駒を進めるためには、グループを1位で抜けるか、2位に入ってプレーオフで勝ち抜けなければならない。ロシアの入ったグループ4の本命はドイツ。昨年10月にドイツで行われた直接対決では1-2で敗れており、ドイツを抜いて1位になるのは困難、プレーオフに回るのが順当とされている。すると、今夏以降は代表での活動で忙しくなり、とてもクラブチームの指揮を執る余裕はないはず。ヒディンク監督が来季もチェルシーの指揮を執ることに、否定的な見方が強い。

こうしたことから、チェルシーの後任監督をめぐる報道が欧州メディアで盛んに行われているが、渦中のヒディンク氏が「2010年W杯後の夏に引退するつもりだ」と発言。引退後については「タンザニアの貧困問題に関するプロジェクトを始めたい」と語っている。

チェルシーでの今季終了後に関しては「ロシアに戻ることになると思う」とした一方で、「今季が終って何が起きるかなんて多くを語るつもりはない」と契約延長に含みを持たせた。いずれにせよ、ヒディンク監督がチェルシーの指揮を執り続けることになるかどうかは、クラブと代表両方の後見人であるアブラモビッチ氏の決断が鍵を握ることになるだろう。

チェルシーもロシア代表も目標は高く、名将と呼ばれるヒディンク監督といえども険しい道が控えている。すべてのミッションを完遂し、気持ちよく「引退したら(オートバイの)ハーレー・ダビッドソンを乗り回したい」という願いを叶えることができるのか。その道のりはこれから始まる。

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