英国の「13才の父」に批判殺到、地元警察や議会は支持を表明。

2009/02/13 23:31 Written by コジマ

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先進国で出生率の低下が長年の問題となっているが、その一方で性行動の低年齢化も深刻となっている。米国ではローティーンに影響力のあるジェイミー・リン・スピアーズ(ブリトニー・スピアーズの妹)が17歳で出産したことが物議をかもし、日本ではフィクションだが、中学2年生が出産するドラマ「14才の母」(日本テレビ系)や、映画化された小学5年生が出産するマンガ「コドモのコドモ」などが大きな話題となった。

こうした中で、英国で13歳の少年と15歳の少女の間に子供が生まれたことを英紙サンが報じている。同紙は好意的な論調を展開しており、地元の警察や議会も2人の支持を表明しているが、同紙電子版のコメント欄には非難する声が殺到。また、同じ大衆紙のデイリー・メールは批判的な記事を掲載している。

「13才の父」となったのは、英南部のイーストサセックス州に住むアルフィー・パットンくん。テレビゲームやボクシング、さらにサッカーのマンチェスター・ユナイテッドが大好きという、典型的な13歳だ。しかし、アルフィーくんは12歳だったある夜、15歳のガールフレンド、シャンテル・ステッドマンさんとコンドームを着けずに性行為に及んだ。2人が結ばれたのはこれが初めてで、特にアルフィーくんにとって初めての経験だったようだ。

その一夜から3カ月後、腹痛を訴えたシャンテルさんが病院を訪れた際に妊娠が発覚。15歳での妊娠のため、医師は当然ながら「あなたのお母さんに伝えなければならない」と話したが、シャンテルさんは自分の両親が中絶を強要することを恐れたという。

シャンテルさんが打ち明けるとアルフィーくんは出産に同意し、互いの両親には妊娠を隠すことに。シャンテルさんの母ペニーさんは娘の急激な体重増加を怪しんだが、約5カ月目まで隠し通した。

こうしてシャンテルさんは2月9日に地元の病院で女児を無事出産し、アルフィーくんは13歳にしてメイジー・ロクサーヌと名付けられた赤ちゃんの父親になった。アルフィーくんは自分の娘をいち早く抱き上げるため、シャンテルさんの出産中は病院に居続けたようだ。

現在、メイジーちゃんはシャンテルさんの家族に引き取られ、アルフィーくんはステッドマン家に頻繁に通ってるとのこと。ステッドマン家では、アルフィーくんがそのまま通学できるよう、制服などを置いているという。

サン紙はシャンテルさんの「私は偉大な母親で、アルフィーは偉大な父親」というコメントや中絶反対団体の称賛、地元警察や議会の支持表明などを紹介して好意的に伝えているが、同紙電子版のコメント欄には「何て狂った世界にオレたちは生きているんだ」「この判断は間違っているだろ」などの批判が殺到した。

一方で、デイリー・メール紙はサン紙の報道を伝えつつ、アルフィーくんが父から時折10ポンド(約1300円)の小遣いをもらっている無収入者で、メイジーちゃんのために収入を得る方法を聞かれ「知らない」と答えていること、さらにはメイジーちゃんを引き取ったステッドマン家にはシャンテルさんのほか5人の子供がおり、大黒柱である父スティーブさんが失業中であることなどを列挙。有識者の「今回の件は、英国社会の感覚が崩壊しているよい例。この行為が間違っていないと言わんばかりだ」とするコメントを紹介し、批判的な論調を展開している。

デイリー・メール紙電子版にも「この少年は、愛と親についてどれほどのことを知っているのか」「なぜ14〜15歳の少女が12歳の少年と性行為をしたいと思うのか、その時点でおかしい」「(英首相の)ブラウンよ、いますぐ辞めろ!」などの批判で占められている。これらの論調には、1998年に妊娠・出産した12歳の少年と15歳の少女のカップルが、6カ月後に破局しているという前例も影響しているようだ。

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